ドンナルンマの行動が批判を浴びる一方で、ボスニアでは新たな国民的英雄が誕生した。14歳のボールボーイ、アファン・チズミックは、この戦術的な攻防において果たした役割でネット上で一躍有名になった。チズミックは、ゴールライン付近のタオルに隠されていたドンナルンマ自身の「カンニングペーパー」――そこにはボスニアのPKキッカーに関するデータが記されていた――を巧みに奪い取ったのだ。
その後、この少年はそのメモを手にした姿が写真に収められ、ボスニアの歴史的な勝利の象徴となった。この行動の人気は極めて高く、国内では公式代表団の一員としてワールドカップへの招待をこの少年に贈ろうという動きが広がっている。
チズミッチは、ゴール脇のイタリア人選手のタオルの横に、ボスニア・ヘルツェゴビナのPKキッカーの詳細が記された紙が隠されているのを見たと主張している。
「タオル横に何かがあるのを見て、すぐにそれが何なのか分かりました。それを手に取り、隠しました。そこには我々の選手に関するすべての情報が記されており、そのリストがなければ、ドンナルンマは勘に頼るしかなかったでしょう」と彼は語った。