■違いを見せた安部、多くの決定機を演出
来年5月にポーランドで開催されるU-20ワールドカップへの出場権を懸けたAFC U-19選手権インドネシア。べスト4以上で世界切符を手にできる。日本はイラク、タイ、北朝鮮とグループBに同居。19日にはグループステージ第1戦で北朝鮮を5-2で沈め、グループ首位。第2戦で対戦するタイは、第1戦でイラクに86分から2点差を追いつき、3-3のドローで終えている。
タイ戦での日本は、北朝鮮戦から先発メンバーを5名変更。フォーメーションは4-4-2で変わらず。メンバーはGK谷晃生（ガンバ大阪）、最終ラインは右から石原広教（湘南ベルマーレ）、橋岡大樹（浦和レッズ）、三國ケネディエブス（青森山田）、東俊希（サンフレッチェ広島ユース）。ボランチに齊藤未月（湘南ベルマーレ）と伊藤洋輝（ジュビロ磐田）が入り、右MFに郷家友太（ヴィッセル神戸）、左に安部裕葵（鹿島アントラーズ）、最前線は宮代大聖（川崎フロンターレU-18）と斉藤光毅（横浜FC）が2トップを組んだ。
タイは序盤から守備時に5バックになり引いて守る戦いを選択。日本はボールは持てるものの、守備を固めるタイに何度か仕掛けるが突破口を開けない。
試合が動いたのは28分、安部が左サイドでドリブルで仕掛けペナルティーエリアに進入すると、中にグラウンダーの高速クロス。相手GKがいったんはじくも、そこに宮代がつめて待望の先制点を奪った。日本はさらに攻勢をかける。ボールを持てば積極的にドリブルで仕掛け続けた。その形が実ったのが前半も終わろうとする42分。左サイドの安部がこぼれ球を奪うとドリブルで突進、ペナルティーエリア手前でゴール前へパス。そこに反応した斉藤光が飛び出したGKをかわして無人のゴールに流し込み、チーム2点目を挙げた。その2分後、ペナルティーエリア手前で日本がFKを獲得、キッカーは宮代。「練習してきた」と言う宮代が右足を鋭く振り抜くと、美しい弾道はゴール左スミに相手GKの手をかすめて吸い込まれた。日本は3-0で前半を折り返す。
■タイの反撃を受けるも、追加点を許さず
後半頭から日本は選手交代。伊藤に代わって山田康太（横浜F・マリノス）。次のカードはタイ。54分、MFのシラパク・プルエアンナに代わってFWスパナット・ムーンターを投入。スパナットは入るや否やペナルティーエリア右から鋭いシュートを放つ。これが決まりタイが1点を返した。勢いづいたタイは、56分、スパナットが前線にロングボールを送ると抜け出したFWコラウィット・タシットがシュート。GK谷が前に出ていたためCBの橋岡がかろうじてカバーした。その後、タイは日本のディフェンスラインの裏を何度も狙い、日本のゴールを脅かす時間帯が続く。
こう着した中、日本は2枚目のカード。斉藤光に代わって189cmのFW原大智（FC東京）を投入。87分には郷家に代わって久保建英（横浜F・マリノス）。アディショナルタイムは３分。92分日本にコーナーキック、キッカーは久保。これはショートコーナーで時間を使い、そのままタイプアップ。日本は3-1でタイに勝利を収めた。
試合後、影山雅永監督は「北朝鮮戦の反省を踏まえて、自分たちのゲームコントロール含めて臨んだ。それがうまくいっている時間帯、うまくいっていない時間帯があった」とし、「試合をしたくてうずうずしている選手たちがいる。このチームに飛びぬけた選手はいない」とできるだけいろんな組み合わせで臨むことを示唆した。
グループBのもう一試合は、北朝鮮がイラクに1-0の勝利。日本は北朝鮮との直接対決で勝利を収めており、グループ首位が確定、準々決勝進出を決めた。日本は25日にグループステージ第3戦をイラク代表と戦った後、28日にグループAの2位とU-20W杯進出を懸けて対戦する。
■AFC U-19選手権インドネシア2018（いずれも日本時間）
10月19日（金）21:00 グループステージ第1戦 日本代表 5-2 北朝鮮代表
10月22日（月）21:00 グループステージ第2戦 日本代表 3-1 タイ代表
10月25日（木）18:00 グループステージ第3戦 vs イラク代表
10月28日（日）21:30 準々決勝 vs グループA2位
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