憲剛が考える“エース封じ”とは? 日本のライバル3カ国を徹底分析【中村憲剛のMSN】

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川崎フロンターレの中村憲剛が、『Goal』企画でロシア・ワールドカップを語る。第3弾は日本と対戦するコロンビア、セネガル、ポーランドの“エース”を徹底分析。

みなさん、こんにちは。中村憲剛です。ロシア・ワールドカップ(W杯)の見どころを紹介するシリーズ連載も、これが最終回。第3弾のテーマは『日本のライバル』です。もちろん、ライバルとはグループステージで戦うコロンビア、セネガル、ポーランドの3カ国。特に日本にとって最も怖い存在となるだろう各国のエースをどう封じたらいいのか、そこにフォーカスしながら、僕なりの視点で考えてみたいと思います。

■“ストップ・ザ・ハメス”

ハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)

まずは、コロンビア戦から。ストップ・ザ・ハメスですね。

ハメス・ロドリゲスをどう抑えるか。最も手っ取り早いのは彼からボールを取り上げてしまうことですが、さすがに難しい相談でしょう。やはり、ボールを持たれた時の対処法はしっかりと整理しておかなければなりません。シンプルなところでは左足のコースを切ることですね。

ご存知のとおり、ハメスはレフティー(左足)です。頑なに左足一本しか使わない、というタイプではないものの、左足と右足ではプレーの質が大きく変わってくる。利き足を自由に使わせてはマズいでしょう。例えば、ボールを(左足に)持ち替えるような手間をかけさせる細かい対応が必要かもしれません。とにかく、左足の前に立って行く手をさえぎる。それを徹底的にやり続けることが重要になってくるんじゃないかと思います。

2018-060JamesRodriguez

▲まずはその左足を封じたい

もちろん、寄せ手が厳しく詰めると、簡単にボールをはたいてしまうので、捕まえるのは大変でしょう。それこそ刺客を送り込み、マンツーマンでがっちり張り付かせてもいいくらいの選手です。ただ、それをやると全体のバランスが崩れかねないので、各々が常にハメスの居場所を確認し、素早く寄せる準備をしておく必要があるでしょう。あとは全体をコンパクトに保ち、ハメスを狭いスペースに閉じ込めることですね。

これが初戦ですからね。何とか勝ち点を取って、勢いをつけたいところ。ただ、それは相手も同じですから、付け入る隙があるのかどうか。コロンビアがここにピークを持って来ないように願うばかりです。もちろん、勝つのがベストですが、勝ち点1(引き分け)でも大きな価値がある試合かと。敗北だけは何とかして避けたいですね。

■マネはボールがない時も危険

サディオ・マネ(リヴァプール/イングランド)

次にセネガル戦を考えましょう。こちらは“ストップ・ザ・マネ”です。この選手は速い、恐ろしく速い。困りましたね。前からボールを取りに行かず、あらかじめ背後のスペースを消してしまうか。広いスペースでスピード勝負になったら、抑え込むのはかなり難しいでしょう。それを考えても、マネと一対一で対峙する選手が肝ですね。

また、マネが厄介なのはボールがない時も危険だということ。相手を牽制するプレスもうまい。もちろん、守備だけでなく、オフ・ザ・ボールの動きも鋭いですからね。味方がボールをもっている時に一瞬で背後を取ってしまう。それが一番怖い。ボールを持った時は人数をかけて封じることも可能でしょうが、スペースに走られたら、もう捕まえきれない。最終ラインの上げ下げを、かなり慎重にやり続ける必要がありますね。

Sadio Mane Senega

▲とにかく速いマネ

いくらマネが走っても、そこにパスが出てこなければ怖くないので、ボールの出どころをつぶす作業も重要でしょう。ただ、出し手をことごとくつぶせるわけではないですからね。しっかりと戦況を見極めながら、臨機応変に対処したいですね。基本的にサイドから仕掛ける選手ですから、長友(佑都)選手や酒井(宏樹)選手らが1対1のキーパーソンでしょう。そして、周りが素早くフォローして数的優位に持っていきたいですね。

ともあれ、ここでセネガルと当たる対戦順は嫌だなと。仮にセネガルが初戦でポーランドに勝てば、ここで勝負(突破)を決めに来るでしょう。3戦目の相手はコロンビアですからね。リーチの長さなど、ただでさえやりにくいアフリカ勢が勢いに乗って日本に向かってくるとなると、本当に厄介だなと。その意味でも何とか初戦で勝ち点をつかみ、こちらのテンションも上がったところで、このセネガル戦に臨みたいところでしょう。

■レヴァはその存在自体が「戦術」

ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン/ドイツ)

そして、最後はポーランド戦です。ここにもいますね、止めなければならない大物が。ストップ・ザ・レヴァンドフスキ。セネガルのマネと同様、その存在自体が「戦術」として成立してしまう選手でしょう。もう、何でもできますからね。しかも、速いし、高いし、強いし、巧い。おまけに賢い。周りの個性やシステムに合わせて、いかようにもアジャストできる。だから、どう転んでも、点が取れてしまうんですよ。

これだけ、いくつもの条件がそろったストライカーは世界でも少ないでしょう。完成度や総合力の高さは頭抜けています。ボールさえ来れば、確実に仕留めてしまう。だから、チャンスの数が増える格下相手にはめっぽう強い。とにかく、日本にとって恐ろしい相手ですね。少なくとも、1失点は覚悟しなければならないかもしれません。

Robert Lewandowski Poland 2018

▲レヴァンドフスキ。とにかく厄介なのは「高さ」か

とくに、厄介なのは「高さ」かなと。ディフェンス陣がミスマッチに持ち込まれると、苦しいですね。独力で局面を打開する力はそこまで高くないので、何とか地上戦で仕留めたいところですが、クロスを完全に封じ込めるのは難しい。できることはクロスの送り手にフリーで上げさせない、万全の状態で蹴らせないようにすること。そこに全力を注ぐ。それは、レヴァンドフスキとの競り合いについても同じでしょう。

1失点は避けがたいとなると、勝つには2点以上が必要かなと。また、全試合に言えることですが、先に失点しないこと。先制されて、相手にがっちり守られたら苦しくなりますから。これが勝ち点を取るための大前提でしょう。どれも厳しいゲームになるでしょうが、それがワールドカップ。選手たちには悔いのない戦いをしてほしいですね。

構成=北條聡

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