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【原博実の超現場日記/第5回】山口の地でサビエルに思いを馳せる

2017明治安田生命J2リーグ第32節
レノファ山口FC 3-5 湘南ベルマーレ

2006年、スペイン。リオハワインと牛追い祭りで有名なパンプローナへオサスナの試合と練習を観に行った時のこと。フランシスコ・サビエル城へ足を運んだところ、ちょうどフランシスコ・サビエルの生誕500年の記念セレモニー中だった。近くのホテルに泊まると、部屋の名前が「YAMAGUCHI」。その時初めてサビエルが山口に立ち寄り、京都まで行ったことを知る。

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2015シーズン、レノファ山口FCがJリーグに昇格。何度か試合視察に山口を訪れていたのだが、行く途中にある「サビエル記念聖堂」の文字がいつも気になっていた。いつかは早めに来て一度行ってみたいと思い続けていた。ということで今回、意を決してサビエル記念聖堂に行ってきました。少女合唱団が練習中で、声が教会内に響きわたっていた。

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聖フランシスコ サビエル。スペイン語では「Francisco de Xavier」と書く。ナバラ王国生まれのバスク人で、バスク語にはこの「X」が多く使われるのだ。日本人にはザビエルとして知られているが、この記念聖堂には「山口サビエル記念聖堂」と書かれている。バスク語に近い発音をするなら、「シャビエル」になるかもしれない。

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1549年に薩摩国(今の鹿児島県)に来日。日本人に初めてキリスト教を教え、鹿児島から長崎・平戸、山口、堺、京まで行く。確か大阪の堺市にもザビエル公園があった。改めて彼の人生を記念館で振り返る。やっぱり来て良かった。

サビエル記念聖堂から一路、レノファのホームスタジアムである維新百年記念公園陸上競技場へ。現在、山口は勝ち点25で全22クラブ中21位。この日は首位の湘南ベルマーレとの対戦だ。湘南の曺貴裁監督と試合前に軽く話した時、「うちは上位よりも山口のような順位のチームに苦戦している」と言っていたが、そのとおりの展開になる。

試合は湘南が先制したが、山口が小塚和季と岸田和人のゴールで2-1と逆転。そのまま前半を終えられれば違った展開になったかもしれなかったが、同点に追いつかれたオウンゴールが痛かった。山口はレオナルド・ラモス、岸田、小塚と攻撃のタレントは揃っている。しかし本質的には守備面に問題がある。特に3人のセンターバックと両アウトサイドの関連性。中盤の真ん中との関連性をもっと高めたいところだ。失点場面を見ると、守備面でコンビネーションが取れていない。一人突破されると、簡単にシュートまで持っていかれてしまう。ジネイに許したハットトリックはすべて同じようなパターンだった。

2017-09-13-yamaguchi.jpgJ.LEAGUE PHOTOS

明治安田生命J2リーグは残りは10試合。苦しい状況が続く山口だが、守備さえうまく構築できれば、勝ち点を積み上げられるはずだ。頑張れ、レノファ山口!

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そして苦しい展開ながらも、しっかり勝ち切った湘南にとってはこの勝ち点3は大きい。頑張れ、湘南ベルマーレ!

文=原 博実

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