ヴェッラッティが振り返る「悪くなかった」今シーズン。ファンとの最適な関係性とは/インタビュー

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ヴェッラッティはパリ・サンジェルマンが送った今シーズンをどのように捉えているのだろうか。ファンとの関係性についても触れながら、今季を振り返ってもらった。

フランス国内ではまさに無敵だった。その中心にいたのは、ピッチ上でも真ん中に鎮座する若きイタリア代表マルコ・ヴェッラッティだ。

パリ・サンジェルマン(PSG)は今シーズン、リーグ・アンの覇権をモナコから取り返し、カップ戦を含む3冠を達成。ヴェッラッティ個人で見ると、ケガや出場停止が少なくなく、リーグ戦では22試合の出場にとどまったものの、ピッチに一度立てば圧倒的な存在感を放った。フランスでの戦いは6シーズン目を終えようとしているが、チームでの重要度はすでに最高クラスとなっている。

一方で、クラブにとって悲願のタイトルであるチャンピオンズリーグ(CL)ではベスト16で敗退。開幕前にネイマールやキリアン・ムバッペといったスター選手たちを獲得したことを覚えていれば、物足りないシーズンだったことも間違いない。では、ヴェッラッティは今シーズンをどのように捉えているのだろうか。ファンとの関係性とともに語ってくれた。

Marco Verratti PSG

■「ヨーロッパでのタイトルも欲しいけど…」

――PSGは今季4つのトロフィー(スーパーカップ含む)を勝ち取りましたが十分ではないように見えます。

いつも言っているように、それは外野が言っていることだ。僕たちはリーグ戦やカップ戦を勝つことがどれほど難しいかわかっている。人々は簡単なことだと思うかもしれない、クラブはとても良い選手たちを補強したからね。ただ、選手もファンも僕たちが多くのトロフィーを勝ち取った瞬間をこれからも憶えているだろう。もちろん、ヨーロッパでのタイトルも欲しいけど、それはいつか僕たちがハシゴを登り切った先にあるものさ。とにかく、今シーズンはそれほど悪いものではなかったよ。

――シーズン初めはケガで出遅れました。あなたはその期間をどう捉えていますか?

難しかったし、僕にとっては困難だった。プレシーズン中は膝を負傷してプレーできなかったしね。(モナコとの)スーパーカップが僕の今季最初の実戦だった。3カ月準備もせずにね。でも僕が思うに、問題となったのは試合勘だけだと思う。

――あなたのことについて話しましょう。「PSGで伸び悩み、成長するための何かを見失っている」と言う人もいます。あなた自身はどう考えていますか?

新たなレベルに到達するためには、何か重要なものを勝ち取らないとね。外野の人たちはリーグ・アンで勝つのは簡単だと思ってるかもしれないけど、僕たちは勝つために一生懸命取り組んでいる。さらに言えば、そんなに簡単なことではない。昨シーズン、僕らは優勝できなかったしね。唯一欠けているものは重要なトロフィーを勝ち取ることさ。

――今季はよりゴールに近い位置でプレーしていて、以前よりもゴールを取ろうとしていますね。

今シーズン、チームとして僕たちはさらに攻撃的に戦っていた。個人的にも、僕はより前でプレーし、相手ゴールの近くによくいた。だからこそゴールを奪おうともしていたんだ。

Marco Verratti PSG Troyes Ligue 1 29112017

■PSGサポーターとの「温かい」関係性

――3月6日にあったレアル・マドリーとの(CL)セカンドレグの前にはウルトラスと会ったそうですが、何を言われたんでしょうか?

彼らは何があっても僕たちとともにいると示してくれた。難しい試合になることはわかっていたから、サポートが必要だった。だから、ファンは檄を飛ばしてくれたんだよ。僕たちは勝つために何もできていなかったからね。驚くべき雰囲気だったよ。子供であれば、このスタジアム(パルク・デ・プランス)で試合をしたいと思うだろう。来シーズンこそはファンのサポートに恩返しができればいいと思う。彼らはそれに値する最高のサポーターだからね。

――こういったメッセージはプレッシャーでしょうか? どう受け止めていますか?

もちろん、勇気を持って受け止めないといけない。サッカー選手という職業には多くの重圧がある。だからこそ、ファンが僕らの後ろに付いてくれれば、それは嬉しいことさ。足がもう動かないときに、力をくれるからね。だからこそ、ホームで戦うのは大きなアドバンテージになる。

――あなたがファンとともにした最高の瞬間は何でしょう?

多くの最高の瞬間があったけど、僕が思うに(カルロ)アンチェロッティとともに獲った初めてのリーグ・アンのタイトル(2012-13シーズン)かな。素晴らしい瞬間だったよ…。本当にファンと一体化したようだったね。

――ファンはあなたのことを本当に大事に思っています。

ファンとはとても良い関係を築いている、ここに来た当初から温かく迎えてくれて、チームにとって重要だということを感じさせてくれる。とても幸せだよ。だから僕が持っているものを全てこのクラブに還元したいし、これからもそうするつもりだ。

■ファン文化の違いと「思い出」は?

――フランスでは「地元のクラブをサポートするべきだ」という議論があります。あなたは生まれ故郷の都市にあるクラブをサポートするべきだと思いますか?

もちろん、生まれ故郷の都市はサポートするものだね! 僕はペスカーラ出身で子供のとき、ユヴェントスやミランは応援していなかった。たとえ強くはなくても、地元のチームを応援していたよ。何か勝ち取ることは難しいとわかっていたけど、それでも僕らのチームだ。それに、ペスカーラが勝った試合は他のどんな試合よりも嬉しく感じるんだ。

――フランスのファンとイタリアのファンの違いは何ですか?

難しい質問だね。PSGのファンとイタリアのファンにそこまで違いはない。両方とも騒がしいからね(笑)でも時々、フランスのスタジアムではチャントがないときがあるんだ。イタリアでは、誰もがチャントをわかっていて同時に歌う。そっちのほうがチームを応援しやすいように思うね。

――ファンとの一番の感慨深い思い出は何ですか?

以前通りで50~55歳ぐらいの人たちと会って「写真を撮ってくれないか」と頼まれたんだ。それに応じると、彼らの目に涙が浮かんでいた。その年代の人たちがそうなってるのを見て、フットボールはただのスポーツだけではないと理解したんだ。人生を変えられるものでもあるんだ。

――では一番奇妙な思い出は?

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朝の4時に僕の家の窓の前に一人のファンがいて、すごい叫んでいた(笑)初めは何か大変なことが起こっていると思ったんだ。パリでの最初のシーズンのときだったね。窓に近づくと、「僕と写真を撮ってくれ!」ってお願いされたよ。朝の4時にだよ?(笑)ちょっと変な思い出だったね(笑)

インタビュー・文=サブリナ・ベラルミ/Sabrina Belalmi

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