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フットボール哲学を共にするバルセロナを破ったベティス、セティエン「クライフは自チームの敗戦にも満足しているはず」

11日のリーガ・エスパニョーラ第12節、ベティスは敵地カンプ・ノウでのバルセロナ戦に4−3で勝利した。試合後会見に出席したキケ・セティエン監督は、難攻不落に近いスタジアムで金星をつかんだことに大きな満足感を表した。スペイン『マルカ』と『アス』がコメントを伝えている。

バルセロナのようなポゼッションフットボールを志向しているセティエン監督のベティスは、このカンプ・ノウでの一戦で本家顔負けのパフォーマンスを披露。ほかの試合では欠くことを常とする決定力も存分に発揮して、ベティスを20年ぶりに同スタジアムでの勝利に導いた。

セティエン監督は試合後、次のように試合を分析している。

以下に続く

「このピッチを訪れる人間は、苦しむことになると知っている。しかし私たちには私たちのプレーメカニズムがあり、それをうまく使うことができる。もし意思の強さを持って、ストレスに耐えることができるならば、ボールを保持して良いプレーを見せることも可能なんだ。バルセロナはボールを持たなければ苦しみ、奪い返すことに苦労するんだよ」

「立ち上がりは完全に劣勢だった。私たちは自陣ペナルティーエリアからほとんど去ることができなかったね。だが、その後には見事に試合を支配でき、これまでには持ち得なかった決定力も手にした。もう少しゴールを決めていてもおかしくはなかったよ。彼らもチャンスは手にしていたが、しかし私たちは偉大なチームを相手に偉大な試合を演じたんだ」

また、両チームともミスが多かったとの指摘に対しては、こう返した。

「フットボールはいつもミスと的中だ。そして各試合では的中よりもミスの方が多く、間違いを可能な限り少なくするように努めくてはいけない。しかし今日に関しては、バルセロナとベティスのファンが大きな苦しみを味わい、そのほかの人々が喜んだ試合だった。この試合は勝利を、ボール保持を欲して、前へと進んで行く勇敢な両チームの対戦だった」

将来的なバルセロナの指揮官候補ともされるセティエン監督だが、現在はベティスで幸せであることを強調する。

「私は今日の勝利にとても満足している。私たちが行っていることに対する強力な後押しになるよ。それと言うのも、こうした形でのプレーを信用しない人々が存在しているからだ。だからこそ、この勝利は私たちが信じ続けるため、選手たちを確信させるための助けとなる」

「あと言えるのは……私はこのフットボールをずっと、ずっと愛してきた。現役時代、ここにプレーするためにやって来て、ボールに触れられなかった頃からね。バルセロナは敗戦こそしたが、本当に素晴らしい監督に率いられているよ。現在の私は、自分がいる場所で幸せを感じている」

またバルセロナにポゼッションフットボールを植え付けた人物であり、自身も信奉して止まない故ヨハン・クライフ氏がこのベティスを誇り高く思っているかを問われると、次のように返答している。

「うん、絶対にそうだ。結果より少し先にある、本当のフットボールが好きな人々は気に入ってくれているはずだ。結果は必要不可欠なものだが、しかし今日のような試合は、本当のフットボールを愛している人々にとって記念すべきものだ。クライフは自チームの敗戦にも満足しているはずだよ」

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