3日のリーガ・エスパニョーラ第11節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのバジャドリー戦を2−0で制した。
ロペテギ監督を解任して、Bチームを率いるソラーリ監督に暫定的にトップチームを任せたレアル・マドリー。ソラーリ監督初陣となったミッドウィークのコパ・デル・レイ、アウェーでのメリージャ戦では4−0の快勝を収め、ファンに少しの希望が生まれた状況で、バジャドリーをベルナベウに迎えた。
ソラーリ監督はマルセロ、ヴァラン、カルバハル、バジェホを負傷で欠くDFラインにオドリオソラ、ナチョ、セルヒオ・ラモス、レギロンを起用。ほかのポジションにはGKクルトワ、MFモドリッチ、カセミロ、クロース、FWベイル、ベンゼマ、アセンシオを選び、メリージャ戦のように4−2−3−1ではなく、4−3−3のシステムを採用している。
前半開始から4分後、レアル・マドリーはアセンシオのスルーパスからベンゼマが最終ラインを突破したが、厳しい角度から放ったシュートはわずかに枠の右へ……。こうして幸先良いスタートを切ったレアル・マドリーだが、その後、主にクロスから迎えていった決定機を決め切れずにいると、次第に攻撃が停滞。アトレティコ・マドリーに次ぐ堅守を売りとするバジャドリーを相手に攻め切れなくなり、ロペテギ監督がいた頃と同じく、ただただボールを回すような状況が続くことになった。
こうした状況を受けて、立ち上がりに「このエンブレムのために死ななければならない。スタンドでもピッチでも」という横断幕を掲げ、「マドリー、エチャレ・ウエボ(根性入れろ)!」のチャントを歌っていた観客も不満をためていく。いや、監督交代の希望によって失望への落差が生まれた分、より強いフラストレーションが襲いかかっていたようだ。30分過ぎには少し前に出てきたバジャドリーの決定機も許してしまい、前半終了のホイッスルが吹かれた後にはこれまでよりも多量で、強度の高い指笛がスタジアムをつんざいた。
後半、マドリーは気持ちを改めて、フルスットルでバジャドリーゴールに襲いかかったが、GKマシップの好守もあってスコアを動かせない。ソラーリ監督は56分にカセミロとの交代でイスコを投入して、攻撃陣の数を増やした。が、好守のバランスはやはり悪くなり、そこからバジャドリーの決定機も許す行ったり来たりの試合が繰り広げられることに。レアル・マドリーはクルトワが好守を連発したことで何とか無失点を維持し続け、これまでにはほぼできなかった速攻とポゼッションを織り交ぜた攻撃を仕掛けていった。
ソラーリ監督は70分に2枚目の交代カードを切り、ベイルをルーカス・バスケス、アセンシオをヴィニシウスに代えて交代カードを使い切るピッチに立たせる。プレーの精彩を欠いたベイル、アセンシオに対して、観客は容赦のないブーイングを浴びせ、一方メリージャ戦で輝いたヴィニシウスには喝采を送っていた。
終盤、レアル・マドリーは前のめりになって攻撃を仕掛けたが、しかしゴールをこじ開けることはできない。このまま、またも勝つことなく試合を終えるかと思われた。しかし83分、祝福の拍手を受けていた18歳のブラジル人FWが、流れを変えた。そう、ヴィニシウスである。ペナルティーエリア内左に侵入したヴィニシウスが右足でシュートを放つと、これがバジャドリーDFキコ・オリバスに当たってコースが変わり、枠内に吸い込まれた。
先制したレアル・マドリーはさらに88分、ベンゼマがエリア内で倒されてPKを獲得。S・ラモスがこのPKをパネンカで決め切り、リーガではじつに6試合ぶりとなる勝利を手にした。ベルナベウの観客はヴィニシウスが誘発したオウンゴール瞬間、これまでフラストレーションがあった分だけ歓喜を爆発させ、「コモ・ノ・テ・ボイ・ア・ケレール(どうして愛さずにいられようか)」のチャントを歌った。一方バジャドリーファンは、PKを奪われた際に「アシ・ガナ・エル・マドリー(マドリーはこうやって勝つ)」と皮肉っている。
リーガの成績を5勝2分け4敗としたレアル・マドリーは、暫定で6位まで順位を上げた。
■試合結果
レアル・マドリー 2-0 バジャドリー
■得点者
レアル・マドリー:ヴィニシウス※(83分)、セルヒオ・ラモス(88分)
※ヒル・マンサーノ主審が提出した報告書によれば、ヴィニシウスのゴールとなっているが、24時間以内にキコ・オリバスのオウンゴールに修正される可能性あり。
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