イニエスタ&ポドルスキを生かす形に最適解。リージョ神戸が目指す“上達”の先にあるもの

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前節、リージョ体制でリーグ戦初白星を挙げた神戸。今節は残留を懸けた鳥栖との大一番に臨む。

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明治安田生命J1リーグ第32節が10日に開催。ノエビアスタジアム神戸ではヴィッセル神戸とサガン鳥栖が対戦する。神戸は前節、名古屋をグランパスを下し、リーグ戦で8試合ぶりの白星をマーク。ファン・マヌエル・リージョ体制初勝利を飾った。2人の世界的スターをどう生かすか。チーム最大のテーマに、名古屋戦で最適解を見いだしたスペイン人指揮官。リージョがもたらす変革は、確実にチームへ浸透し始めている。

■上達をコンセプトに掲げるリージョ

報道陣向けに公開された6日のトレーニングで、リージョ監督の荒々しい声が飛んだ。激しいジェスチャーを交え、練習に臨む選手に声をかける。複数の選手から「(神戸を15~17年に率いた)ネルシーニョに雰囲気が似ている」という声も。柏に在籍した12年にネルシーニョ監督の指導を受けた那須大亮はリージョ監督についてこう印象を口にした。

「リージョの方がコミュニケーションを取る印象ですね。ハグとかもそうだし、選手との距離が近い。なので、僕の中ではミシャ(昨季まで那須が在籍した浦和を率いたミハイロ・ペドロヴィッチ監督の愛称)。コミュニケーションを取りながらやる人。試合に入ると情熱的で似ているかなと思う」

リージョ流トレーニングの基本的なコンセプトは、上達だ。「純粋に『もっとうまくなりたい』と思わせられる。練習の中にそういうシチュエーションを作ってくれるし、『もっと頑張らないと』って。自分の中ではより高められながらやっていますね」。プロ17年目のシーズンを戦う那須もまた、指揮官の人柄や日頃の練習から新鮮な刺激を感じ取っているようだ。

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その“リージョの流儀”が実質的に落とし込まれた第27節・浦和戦を皮切りに、労働環境が整い、正式に監督として陣頭指揮を執った第29節・長崎戦を経て、前節・名古屋戦でようやくリージョ体制の初勝利を飾った。

アンドレス・イニエスタのループパスをルーカス・ポドルスキが合わせて先制すると、試合終了間際の85分、ポドルスキがカットインから左足ショットを豪快に決めた。2人の世界的プレーヤーが躍動した試合は、“ポゼッションサッカーの先駆者”と称されるリージョ監督のスタイルに可能性を感じさせた試合でもあった。

この試合で採用されたのは[4-3-2-1]のフォーメーション。ワントップを務めた古橋亨梧は「(2シャドーの)アンドレスとルーカスがフリースペースで受けられるように意識した」と話す。

トリプルボランチの中央を担った藤田直之は「亨梧(古橋)は深みを作れる。うちがボールを奪えば亨梧につけて、ボールを収めて時間を稼いでくれた」と古橋の奮闘を称賛。ウェリントンのような強さと高さはないが、柔軟に足元でボールを引き出せる快速FWのワントップ起用がチームに良い流れを持ち込んだ。

さらに、左に三田啓貴、中央に藤田、右に伊野波雅彦を置いたトリプルボランチの採用は白眉だった。右サイドバックで先発出場した三原雅俊は「玉田(圭司)選手が中に入って受けようとしたけど、(三原の前にいた)イノさん(伊野波)がコースを切ってくれたり、プレスバックもしてくれた。監督の狙いもそこにあったと思う」と振り返る。

■求められるのは高いポゼッション率の維持

前々節の川崎F戦では中盤のスペースをケアできずに5失点大敗。その弱点を消すディフェンスを構築し、ボール回収を安定させたのが前節だ。ポゼッションを高めることで、チーム最大のテーマである2人の世界的プレーヤーを生かす形を量産。リージョ監督指揮のゲームで最良の内容を演出している。

ただ、高いポゼッション率を維持できなければ、イニエスタとポドルスキを生かせず、運動量やスプリントの観点からも弱点になるリスクをはらむ。リージョ監督は対戦相手によってシステムや戦い方を変えるのも大きな特徴で、前節の勝利はあくまで“対名古屋”で出した結果。戦術・トリプルボランチを攻守にリードした藤田は地に足をつけてチームを見つめる。

「(名古屋戦は)ボールを持つ時間が多く、アンドレスとルーカスの良さを生かすことができたし、2人も(前線の)切り替えをやってくれた。ただ、相手がもっとポゼッションがうまかったり、切り替えに重点を置くチームになるとまた違ってくる。名古屋の守備に課題があったと思うし、2人にそこまで(守備で)走らせないためにどうするのか、そこを減らしたいのも監督の狙いだと思う。次の鳥栖は守備が整備されているチームで、そう簡単にはいかない」(藤田)

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▲鳥栖戦の予想フォーメーション

課題と向き合いながら進むリージョ神戸は今節、ホームのノエスタで鳥栖を迎撃する。名古屋戦の勝利でJ2自動降格圏とは完全に縁を切ったが、プレーオフに回る16位を回避する攻防は予断を許さない状況だ。

神戸は勝ち点40で11位ながら、鳥栖も監督交代後に2連勝し、同36で自動降格圏から16位に順位を上げている。神戸にとってはここで3ポイントを積み上げて残留を確定させたい一戦となる。

さらに、今節の注目ポイントは、イニエスタとフェルナンド・トーレスの元スペイン代表による直接対決。天皇杯ラウンド16で対戦した際には、ともに途中出場で同じピッチに立ち、F・トーレスは鳥栖加入後、初ゴールを記録した。

ともに1984年生まれ。アンダー世代からスペイン代表で共闘し、2010年の南アフリカW杯では優勝の美酒に酔った。欧州のリーグでは好敵手として対峙してきた盟友によるJリーグでの激突は、国内外のサッカーファンを虜にすることだろう。

真剣勝負と極上のエンターテイメントが共存する注目の一戦は10日14時にキックオフ。Jリーグの新たな歴史の一ページとして刻まれる試合になりそうだ。

文=小野慶太

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