「できる自信はあった」武藤嘉紀、強豪マンチェスター・Uから挙げたゴールの意味

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初スタメンというチャンスを見事にゴールという形で結果を残した武藤嘉紀。マンチェスター・ユナイテッド相手に挙げた鮮烈な得点は今後に向けて大きな意味を持つことになるのだろうか。

「チームとしては(敗戦の結果は)最悪ですけど、自分としては前を向いてやっていくしかない。(ゴールを決めたのは)良い一歩として、前進できるんじゃないかなと思います」

2-3の逆転負けを喫した試合後、ニューカッスルのFW武藤嘉紀は、マンチェスター・ユナイテッドとの一戦をそう振り返った。

■「このチャンスを逃したら…」

2018-10-08-yoshinori-muto

この試合で国内リーグ初先発を果たした武藤は、ニューカッスルの1点リードで迎えた前半10分にプレミア初ゴールを決めた。折しも、第8節でようやく巡ってきたスタメンという絶好の機会に、「このチャンスを逃したら、次いつチャンスが来るか分からなかった。自分の結果を出すことだけに集中しようと思っていた。自分の価値を証明するためにも、何が何でもやらないといけないと思っていた」と、意気込んでいたという。

こうした強い思いが、ゴールとなって結実した。クロスボールを胸トラップして鋭く反転。マーカーのアシュリー・ヤングを振り切り、左足を思いっきり振り抜いた。「『自分ならできる』という自信はあった。こういう強い相手の方が、自分のモチベーションも高まる。『決める』という自信を結果として出せたことは、さらなる自信につながる」と、今後に向けて手応えをつかんだ。

しかしながら、ニューカッスルは武藤のゴールを勝利に結びつけられなかった。前半に2点のリードを奪いながら、後半に3点を決められ逆転負け──。未勝利が続くニューカッスルの踏ん張りのなさと、ジョゼ・モウリーニョ監督の解任論が渦巻くマンチェスター・Uの意地の両方が見えた、そんな試合だった。

■ベニテス監督が試みたメンバー変更

2018-10-06 Rafa Benitez

前半は、ニューカッスルの狙い通りに進んだ。

これまでラファエル・ベニテス監督は、前線で「長身のターゲットマン」+「俊敏性の高いセカンドストライカー」というタイプの異なるアタッカーを組み合わせてきた。しかし、今回は違った。

スペイン人FWアジョセ・ペレスと武藤の2人、つまり「セカンドストライカー」の2人を2トップとして同時起用したのだ。「攻撃面で機動力とスピードが重要になると考えていた」と試合後のベニテス監督が明かしたように、守備の脆いマンチェスター・Uに対し、速さと俊敏性で揺さぶりをかけていった。

それゆえ、武藤も「この1週間、『たぶん自分が先発だな』との感触があった」という。試合前の1週間で行われた練習で、ベニテス監督はマンチェスター・U戦用の戦術を準備していたのだ。

この策が、前半は見事に機能した。ブラジル人MFケネディがスピードに乗ったドリブルから先制点。さらに、武藤が追加点を挙げると、モウリーニョ監督は非常に険しい表情を見せた。

マンチェスター・Uは守備が極めて緩く、最終ラインの選手がマーカーを捕まえきれないシーンが散見された。英『BBC』でマンチェスター・U番を務めるサイモン・ストーン記者も「ユナイテッドは恐れを抱いてプレーしている」と試合中に苦言を呈したほどで、チーム全体が見るからに混乱していた。

■反撃するマンチェスター・U。策のないニューカッスル。

Manchester United Newcastle United Premier League 06102018

ところが、後半に入ると試合の潮目が変わった。

マンチェスター・Uはベルギー代表MFマルアン・フェライニの投入で中盤の強度を高め、反撃体勢を強める。対するニューカッスルは、敵の圧力に押されるように防戦一方に──。マーカス・ラッシュフォード、ネマニャ・マティッチが決定的なチャンスを迎え、マンチェスター・Uのゴールは時間の問題のように思われた。武藤も言う。

「後半は、相手の圧力に押されてしまい、パスをつながずに全部前へ蹴ってしまった。あれだと、相手のリズムになってしまう。本当に直さないといけない」

後半25分、フアン・マタに直接FKを決められると、「あの失点が最悪だった。あれで(チーム全体が)ビビってしまった」(武藤)という。ニューカッスルは腰が引けてしまい、後半31分、後半45分に連続失点。状況を打開する策もなく、ズルズルと相手の勢いに飲み込まれた。

■“流れを変えた一戦”となるのか

2018-10-08-muto-yoshinori

とはいえ、武藤にとっては、この試合が良い意味でターニングポイントになるのではないか。

7節までベンチスタートが続いたが、マンチェスター・U戦のゴールで定位置獲得へ大きくアピールした。加えて、前線のスペースへの積極的な飛び出しで攻撃を活性化。自陣まで守備に戻り、前線からのチェイシングでも貢献した。その起用効果は計り知れなかった。

惜しむらくは、前半34分に訪れた決定機の場面で、ヘディングシュートを決めきれなかったこと。ネットを揺らしていればリードは3点に広がり、相手の息の根を完全に止めていたに違いない。本人も「あれは決めないといけない」と反省しきりだった。

しかし、7節まで凡庸な攻撃しか見せられなかったニューカッスルに、武藤は新たな風を注ぎ込んだ。武藤がスタメンに加わり、攻撃の鋭さとスピード感が増したからだ。

日本代表FWも「フォワードは点を決めれば価値が上がる。この1点に満足せず、これを続けて行くことが大事」と、さらなる飛躍を誓っていた。はたして、26歳の日本代表FWは、降格圏19位に沈むニューカッスルを救うことができるか。

取材・文=田嶋コウスケ

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