クリスティアーノ・ロナウドが10代の選手としてイングランド史上最高額でマンチェスター・ユナイテッドへと移籍したのは2003年。当時、この18歳の若者が世界最高のフットボーラーへと変貌するなどと考えた者はほとんどいなかった。だがユナイテッドを率いていたサー・アレックス・ファーガソン監督が、彼のことを今まで見た中で“最もエキサイティングな若者の一人”と称した時から、ポルトガル人ストライカーは偉大な選手『ロナウド』としての道を歩み始めた。マンチェスターに移ったこの年、ロナウドはサッカーゲーム『FIFA』シリーズに初めて登場する。ファビアン・バルテズとディエゴ・フォルランに挟まれて、赤い悪魔の控え選手として名を連ねたのだ。

テレビゲームデビューとなった『FIFA04』でのロナウドの総合レートは80だった。だがFAカップ決勝でゴールを決めるなど華々しいデビューシーズンを送ったことで、人々は彼の存在に注目し始める。続く『FIFA05』でロナウドは能力値が急上昇しただけでなく、トレードマークのピアスが再現されるなど、容姿の再現性も改善された。総合レートは88になっただけでなく、キャリアモードでの潜在レートはなんと98。FIFAシリーズを手掛けるEAスポーツが、この時すでにロナウドが偉大な選手になる運命を見抜いていたかのような話だ。

その後も現実のロナウドが進化を続けるのに合わせて、FIFAシリーズでの彼の評価も上がっていった。容姿はますます現実の彼に近づいていったが、何より総合レートの上昇は素晴らしく、32歳となった現在の彼を反映する『FIFA18』では過去最高の総合レートを誇る。

スポルティング・リスボンを離れて以降、ロナウドはマンチェスター・U、そしてレアル・マドリーで500ゴール以上を決めてきた。これは歴代第5位のゴール数である。彼は4つのビッグイヤー(チャンピオンズリーグの優勝トロフィー)とEURO優勝を誇り、さらに個人では5つのバロンドールを手にしてきた。このことからも彼が史上最高のフットボーラーの一人だということに疑いの余地はない。『FIFA18』でも世界レベルのスター選手として表紙を飾っている。世界最大の知名度を誇るサッカーゲームの表紙を飾るのは、世界最高の選手に相応しい役割だ。『FIFA18』で用意されている特別仕様の“ロナウド・エディション”と“アイコン・エディション”(同名のブラジル人選手“怪物ロナウド”を表紙に起用したもの)では、ゲーマーたちは3日間の早期アクセス権が与えられる。『FIFA04』の頃の若きポルトガル人のように華麗なスタイルで暴れまわることができるのだ。

何年にもわたるバージョンアップにより、『FIFA18』はロナウドの完璧な再現に成功した。フリーキックのスタイルから彼独特の走り方、そして有名なゴールセレブレーションまで、ロナウドの全てがゲームに収められている。フリーキックのためにボールの後ろに立つその姿は、実際の彼のたたずまいそのもの。このゲームが進化するのと同時に、EAスポーツも絶えず進化し続けてきたのだ。彼が最初にこのゲームに登場したFIFA04では、彼のシュート力は77、シュート精度は74という平凡なもので、得点力も並みといってよかった。プレミアリーグで過ごした最後のシーズンが反映された『FIFA09』では、フリーキック制度が93とされた。

FIFA18は現時点で最も現実に忠実なバージョンだ。スタジアム効果や映像効果も一新され、テレビで実際の試合を観戦しているかのような映像美が実現されている。プレイヤーはこれまでにないほどに実物そっくりな試合を経験できることだろう。まるで自分が座っている部屋に本物のロナウドがいるかのような錯覚を覚えるに違いない。

FIFAアルティメットチームが導入された『FIFA10』、総合レート93という数値をつけられたこのバージョンから、彼はゲームにおける最も人気のあるカードの一枚であり続けている。プレイヤーは各自のアルティメットチームを構築するわけだが、誰もがそこにロナウドを加えたがった。とりわけ彼がシーズンでFIFProのベスト11やラ・リーガのベスト11に選出されたときに出るレアなインフォームカードは大人気だ。アルティメットチームが搭載されて以降、ロナウドのフォームは信じられないほど素晴らしく、FIFAでも実に40以上の異なるバージョンが作られている。『FIFA16』、『FIFA17』では最大の99というレートがつけられ、『FIFA18』でも2種類の99レートのカードが用意されている。

彼のベースカードは94のレートを誇り、『FIFA18』でも最高の選手として登録されている。そしてこれはアップグレード版を前にしての数値だ。32歳ながらこのシーズンを素晴らしいフォームでスタートさせた彼は、すでにチャンピオンズリーグ開幕戦のアポエル戦で2ゴールを挙げている。この試合で彼はチャンピオンズリーグでのPKからの得点で最多記録を更新(12得点)、そして自身の持つ同大会最多得点記録を107に伸ばし、2位につけるライバル リオネル・メッシとの差を11に広げた。昨シーズン、レアル・マドリーで彼はラ・リーガとチャンピオンズリーグを制し、今年のバロンドール受賞候補の最右翼となっている。また11年連続でFIFProのベストイレブン選出もほぼ確実だろう。そしてもう一枚レート99のカードが誕生することも間違いない。

『FIFA18』がこれまでで最大規模、そして最高傑作になることは間違いない。Journeyモードは最初のシーズンからさらに進化している。プレイヤーはアレックス・ハンターという選手としてキャリアを積んでいくのだが、そこではロナウドとの交流も用意される。私たち皆がロナウドと会うことを夢見てやまないが、『FIFA18』であれば現実を超えた体験をすることができる。ロナウドの隣でプレーすることだってできるのだ。それどころか、『FIFA18』ではプレイヤー自身がロナウドにだってなれる。これ以上のことを夢見たことがあっただろうか? ぜひ体験してみてほしい。