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ミランに移籍するや否や活躍中の若きFWデウロフェウ。移籍期限が切れる今年の夏以降の彼の動向が早くも注目を集めているが、そこに絡むのは前所属先のエヴァートンではなくバルセロナという複雑な構図になっている。

エヴァートンからミランへレンタル移籍中のFWジェラール・デウロフェウは来夏、移籍期限の満了を迎える。6月末には、ミラン、エヴァートン、そしてバルセロナによるドラマさながらの展開が繰り広げられるであろう。

■運命を握るのはバルセロナ

次回の夏の移籍市場で注目を浴びるであろう若き才能、デウロフェウ。現在彼は、エヴァートンから期限付き移籍を果たしミランに所属しているが、契約期間は6月末まで。ミランで活躍中のデウロフェウの動向には早くも多くのファンが注目をしているのだ。

しかし、ここで複雑なのは去就の決定権はバルセロナにあるということだ。これはデウロフェウがユース時代に所属していたバルセロナに優先買い戻し権が設定されているためで、2017年6月まではバルセロナは1250万ユーロ(約15億円)で権利を行使することができるのだ。実は昨年の夏も、バルセロナはデウロフェウを850万ユーロ(約10億円)ほどで買い戻せることになっていたのだが、この時は権利を行使しなかった。そのため、次回の夏の移籍でそれを行使するのかどうかに注目が集まっている。

■デウロフェウの今後…スペイン記者の分析

デウロフェウが再評価され始めたのは、今年移籍したばかりのミランで好スタートを切ったからだ。これならバルセロナに戻る可能性も出てくるのではないか。しかしスペインからの現地情報では、バルセロナがデウロフェウの獲得に動く気配はないと見ている。

「もしミランがデウロフェウの完全移籍に踏み切るのであれば、それはきっと実現するだろう。来シーズン、バルセロナに彼を受け入れる予定はないと思うよ」
バルセロナ在住の『Goal』の特派員、イグナシ・オリーバはそう語る。

「デウロフェウは確かに偉大な才能を持つ選手の一人だよ。でもバルセロナにとっては才能だけが全てではないんだ。メッシについてもそうであったように、彼にとっても同じだよ。彼にはまだ成長の伸びしろがあるけど、戦術面や献身性といった面を改善していかないといけないからね」

デウロフェウには規則を守らないような少々横暴な性格がある。これがバルセロナで多くの出場機会を得られなかった原因とも言える。ルイス・エンリケは特に選手の協調性を大切にする監督である。デウロフェウのような気質を持った選手は少々目に余るところがあったのだろう。2014年にもデウロフェウはエヴァートンからの一度目の移籍を終えているが、バルセロナに戻ることはなく、そのままセビージャへ1年間の期限付き移籍が決定した。ここにはエンリケ監督の構想外であったことが大いに関係している。

■交渉窓口はエヴァートンでなくバルセロナに

さてそれから3年。今回もきっとバルセロナはデウロフェウを買い戻すことはないだろう。バルセロナはデウロフェウをミランで活躍させ、評価額を上昇させて利益を上げるために利用したいだけなのだ。となると完全移籍をもくろむミランの交渉先はデウロフェウでもエヴァートンでもなく、バルセロナになる。

デウロフェウは、イタリアでは主役となれる可能性があるが、再びバルセロナのユニフォームに袖を通すことはないと自覚しているだろう。それにルイス・エンリケがバルセロナを去った場合、次期監督の有力候補とされているのはロナルド・クーマン氏だ。彼は現在のエヴァートンの指揮官であり、デウロフェウをミラノへ追いやった張本人である。デウロフェウ自身もバルセロナに戻ることを希望していないはずだ。それをバルセロナは大いに利用するに違いない。

エヴァートンはどう動くか? 1月のミランとの交渉の席ではシーズン終了後の買い取り義務の条項を加えるため、当初はオファーを拒否したが、最終的には移籍を許可することに踏み出した。現段階では再びエヴァートンでデウロフェウがプレーすることは考えにくい。デウロフェウがよりミランで活躍すればするほど、エヴァートンはバルセロナが支払う1250万ユーロ(約15億円)の移籍金に満足するはずがないのだ。

いずれにせよ、エヴァートンにはなすすべがないということであろう。できることは、ミランとバルセロナの間で交渉が行われるのを外から祈るようにして眺めことだけなのだ。

文=シモーネ・ガンビーノ/Simone Gambino

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