コラム:上機嫌になったヴェンゲル

6年ぶりのリーグ制覇も夢ではない?

EPL: Arsene Wenger, Sunderland v Arsenal (Getty Images)

突然怒り出す教授に再び笑顔が戻った。27日、アストン・ヴィラを3-0で下し、首位争いに復活したことで、1月の移籍に関するリップサービスまで飛び出したアーセン・ヴェンゲル。

苦しい時期には、我慢がきかなくなり、ハーフタイムに選手に不満をぶつけたり、ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズに対しては言うまでもなく、FIFA、UEFA、FAによるほとんどすべての決定に疑問を呈したりしていたのが嘘のようだ。

11月29日、フィジカルで勝るチェルシーにエミレーツ・スタジアムで完敗して以来、プレッシャーにさらされていたヴェンゲルと若いメンバーだが、高いハードルを乗り越えた。12月の5試合は4勝1分けと持ち直したアーセナル。では、本当に優勝を狙えるチームなのか? 1月に補強する必要はあるのか?

もちろん、まだ先は長いが、今シーズンのプレミアリーグは予測不可能で競争も激しい。どの強豪も優勝に必要な安定感を示せないままである。アーセナルの若手が難局に立ち向かい、必要なときに結果も出せると証明した今、チェルシーやマンチェスター・ユナイテッドの若いメンバーにも同じような活躍が求められる。

11月にも、ヴィラを破った先日の試合の後にも、安定感がカギだと語っていたヴェンゲル。例えば、首位にいるチェルシーだが、12月はここまで5戦1勝。だが1月はアフリカ・ネーションズカップのために主力であるアフリカ人プレーヤーを複数欠くことになる。

クリスマス・シーズンの過密日程のあと、アフリカ人プレーヤーのいない1月を迎え、優勝争いはここから新たな局面を迎える。

そんななか、一時は11ポイントと大きく離れていたチェルシーとの差が4ポイントまで縮まったのもヴェンゲルにとってはうれしい驚きだ。

「確かに驚いている。自分たちの勝利は計算できても、ライバルがこれだけポイントを落とすとは予測できなかった。チェルシー戦のあと、『チェルシーだってこの先取りこぼすことはある』とは言ったが、何ポイント落とすかまでは分からなかった」とヴェンゲル監督。

「でもおかげで優勝争いが面白くなったし、うちもいい位置にいると思う。自分たちの力を信じてはいるが、まだ先は長いから、地に足を着けてチーム一丸となって前進していく必要がある」ともコメントした。

さらに「3月くらいまでは、どこで誰と当たろうとも勝ち星が計算できる試合なんてない。その頃になったら、残留は決まったけど、ヨーロッパに行けるわけでもないという、モチベーションの低いチームが出てきて、そういう相手からは楽にポイントをとれるかもしれない。でも、それまでは安定感がカギになる」と付け加えた。

また、1月の移籍マーケットについては明言を避けたが、ヴィラ戦のヒーロー、途中出場から2ゴールを挙げたものの、傷めていたハムストリングの状態が悪化して28分ピッチに立っただけで退いたセスクに絡めて「3週間くらいかかるとしたら、中盤の枚数が少し足りなくなるね」と話した。

ただし、アーセナルが最優先で獲得したいのはフォワードである。ファン・ペルシが残りシーズン絶望で、代わってターゲットマンという新たな役割を与えられたアルシャビンが持ち味を出せずに苦しんでいるからだ。

それでも、ヴィラ戦の勝利で、各選手が本来とは違うポジションに入っても、ある程度やれることが証明された。特に絶好調のディアビには頼れる。とはいえ、先は読めない状態のため、ベントナーの復帰が待たれるし、やはりフィジカルが強く、経験もあって、プレミアにすぐになじめるターゲットマンを獲得するのが賢明だろう。効果的な補強ができれば、6年ぶりのリーグ制覇も夢ではない。

ティム・コリングス/Goal.com

 
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