コラム:見落とされたイタリア代表の実力は?
不可解なリッピの人選
2009/10/11 4:00:50
現地時間10日、ワールドカップ・欧州予選でアイルランドとの上位対決を迎えるイタリア。アントニオ・カッサーノの代表復帰を望む声はこれまで以上に高まったが、結局叶わず。彼はなぜメンバーに入っていないのか? 答えは簡単。自分にはもっといい選択肢があると、マルチェロ・リッピ監督が思っているからだ。
ダニエレ・デ・ロッシも、現在のアッズーリのメンバーには得点力があると強調している。確かにアントニオ・ディ・ナターレは好調だし、アルベルト・ジラルディーノも昨シーズン、19ゴールを挙げた。ただし、それはあくまでクラブレベルでの話で、代表レベルでは発揮されていない。
リッピ監督が選んだメンバーのうち、代表戦で2ケタ得点しているのはジラルディーノ(12得点)ただ1人。カッサーノとジャンパオロ・パッツィーニのコンビがサンプドリアでゴールを量産しているのを見ていると、彼らのどこがそれぞれビジャレアルとナポリで苦しんでいるジュゼッペ・ロッシやファビオ・クアリアレッラに劣るのか、不思議に思う人もいるはずだ。サンプドリアの2人に加え、パレルモでいい働きをしているファブリツィオ・ミッコリも代表入りを願ってもおかしくない。
前線だけでなく中盤にも問題がある。創造性や前線をサポートする動きに欠けていて、この問題の解決を託されているのは引き続きマウロ・カモラネージとシモーネ・ペペだが、ラツィオのパスクアーレ・フォッジァのほうが適任ではないか? セリエAで毎週のように披露されているスピードとひらめきは、アッズーリを変えられるかもしれない。しかし、リッピ監督には見過ごされたままだ。
ラツィオのライバル、ローマのマッテオ・ブリーギも昨シーズン、チームを牽引。大事なところで決定的なゴールに貢献した。ワールドカップの優勝メンバー、シモーネ・ペロッタも自分が選ばれずに、なぜジェンナーロ・ガットゥーゾが出続けているのか、首をかしげているだろう。
ファビオ・カンナヴァーロとジョルジョ・キエッリーニのセンターバックには異論はないが、カンナヴァーロは若くはないのだから、後継者も用意しておくべきだ。アーセナルも狙っているとのうわさのアンドレア・ラノッキアは今シーズン、バーリで素晴らしいプレーをしていて、チームはセリエA最少失点を誇る。また、ファビアーノ・サンタクローチェは多少好戦的過ぎるとはいえ、代表監督なら『ポスト・ネスタ』の呼び声も高いディフェンダーを飼いならす術は持っているはずだ。そろそろ新しいコンビを試したほうがいい。
そして、それ以上に必要なのが新しい右サイドバックである。ジャンルカ・ザンブロッタはもはやオーバーラップするだけの走力を持っていない。並みいる候補者のなかでも、ローマのマルコ・モッタが際立っている。U-21代表ではキャプテンも務めたモッタは昨シーズン、素晴らしいプレーをしていたものの、監督がクラウディオ・ラニエリに代わってから重用されていないことが、代表に選ばれていない理由かもしれない。
一方、左サイドバックはリッピ監督に招集されたこともあるドメニコ・クリッシトだろう。ユーティリティ性や確かな守りはアッズーリにとってプラスとなるはずだ。
キーパーはジャンルイジ・ブッフォン以外に考えられないが、パレルモで活躍したマルコ・アメーリアには新天地ジェノアでも期待できそうだ。
リッピ監督から見落とされたメンバーを検証していくと、逆にリッピ監督が自由に使えるタレントがどれほどいるか、改めて実感させられる。このなかに、実際にアッズーリに招集されるべき選手はどれくらいいるだろうか?
参考までに見落とされた11人とアイルランド戦に先発が予想される11人を並べてみた。なお、カンナヴァーロは出場停止、クラウディオ・マルキージオはケガで出られないため、代わりの選手が入っている。
リッピ監督に見落とされたイタリア代表
GK アメーリア
DF モッタ、サンタクローチェ、ラノッキア、クリッシト
MF ブリーギ、ペロッタ、フォッジァ
FW ミッコリ、パッツィーニ、カッサーノ
リッピ監督のアイルランド戦予想メンバー
GK ブッフォン
DF ザンブロッタ、レグロッターリエ、キエッリーニ、グロッソ
守備的MF デ・ロッシ、パロンボ
攻撃的MF カモラネージ ピルロ ディ・ナターレ
FW ジラルディーノ
仮にこの2チームが対戦したら、どちらか勝つのか? どちらが真のアッズーリにふさわしいだろうか?
アンソニー・ライト/Goal.com
