コラム:岡田ジャパン、今は熟成よりも新戦力の発掘を

招集することより、大事なのは起用法

2009/09/30 13:31:02

Friendly: Wesley Snejider - Yasuhito Endo, Holland - Japan (PA)
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チーム

10月の代表3連戦が近づいてきた。先のオランダ遠征に続き、新たにどんな選手が招集されるのか注目される。

8日(対香港、静岡)、10日(対スコットランド、横浜)、14日(対ガーナ、仙台)という詰まった日程に加え、7日には雨により途中中断された数人の代表主力選手を含む鹿島アントラーズ対川崎フロンターレの再試合、残り16分が行われることを考えれば、招集メンバーは通常より少し多くなるかもしれない。

海外でプレーする選手は6人が呼ばれる見込みだ。オランダ遠征にも参加した中村俊輔(エスパニョール)、長谷部誠(ヴォルフスブルク)、稲本潤一(レンヌ)、本田圭佑(VVVフェンロ)に加え、ケガの癒えた松井大輔(グルノーブル)と森本貴幸(カターニア)に招集レターが送られたという。

Jリーグからも新顔はあるかもしれない。スポーツ紙等では、今季FC東京で殻を破りつつある190センチの長身FW平山相太、同じくFC東京でゴールを量産中のMF石川直宏、J1で快進撃を続ける清水のDF岩下敬輔らの名が挙がっており、楢﨑正剛(名古屋)、都築龍太(浦和)が負傷で戦列を離れているGKに至っては、新たな選手が加わることは確実である。個人的には、広島で息の合った魅力的なプレーを見せているFW佐藤寿人とMF柏木陽介のコンビも代表の底上げには試す価値が充分なように思う。

ただ一番の注目は、やはりセリエAのカターニアでここまで6試合3ゴールと好調な森本だろう。オランダ遠征は負傷のため辞退しているだけに、今回出場が叶えば初の代表キャップとなる。とはいえ、気になるのはその起用法だ。岡田武史監督は、「もし呼ぶなら当然(試合に)使うことになる」と起用を明言しているが、果たしてどういう形でチームに迎えるのか。

オランダ遠征の2試合では、エールディビジでブレイク中の本田圭佑を「試したい」としながらも、2戦ともに後半に入ってからの起用と、満足な出場時間を与えなかった。岡田監督は早くもメンバーを固定しているかのような采配を見せ、チームの熟成を第一に考えているようだが、そのような排他的な選手起用では行く末は見えている。ドイツ大会の悪しきジーコ・ジャパンを想起させ、チーム内から競争や刺激という向上の材料をも奪いかねない。「地元」オランダで注目を集め、出る気満々だった本田にしたら、肩透かしにあったような気分だったに違いないし、これでは期待される新たな戦力の台頭も望み薄である。

森本にしても呼んで使ったはいいが、出場時間や起用法次第では、イタリアとはまるで空気感の異なる日本代表で輝ける可能性は低いと言わざるを得ない。昨年の北京五輪が、その例だ。前線に張って点で勝負するラテン的なストライカーに献身的なチームプレーばかりを求めても、思うような結果は手に入らないはずだ。

本田にしろ、森本にしろ、あとからチームに加わった(現時点では「加わる」)のだから、それまでのやり方に合わせることも必要だ。だが、それ以上に彼らの得点力を引き出すために、チームとして彼らをどう受け入れ、どう生かし、どう起用するかが大事になってくるだろう。

これまでの岡田監督のやり方と日程を考えると、香港戦で数人の新戦力を試し、続くスコットランド戦とガーナ戦は“熟成”に費やす可能性が高いように思う。だが、どうせ新戦力を試すなら、アジア相手ではなく、より手強い相手に向けた方が効果的だ。10月の3試合、新戦力の台頭を期待しながら、その起用法に注視したい。

文/栗原正夫

 
 
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