コラム:セリエA、ビッグ3の課題
ユーヴェは守備、インテルは中盤、ミランはすべてに問題がある
2009/09/30 2:41:19
あるアメリカ人女性作家の言葉を借りれば、「成功は短所をなくすのではなく、長所を伸ばして得られるものだ」そうだ。しかしサッカー界にはあまり当てはまらない。09-10シーズンに成功を収めたいなら、ユヴェントスもインテルも、さらにミランの場合はなお一層、短所をなくすことが不可欠である。
先週末、インテルはサンプドリアに敗れ、ユヴェントスとミランはボローニャとバーリにそれぞれ引き分けた。結果以上に深刻なのは、3チームとも勝利に値するプレーではなかったという事実。せいぜい、インテルがアウェーで引き分けてもよかった程度である。
ではビッグ3の課題はどこにあるのか? 順番に見ていこう。
ユヴェントスの課題は守備である。数字を見れば、6試合を終え4失点とリーグトップタイの守備力だが、ディフェンスラインの無防備さは明らか。もし守護神のブッフォンがファインセーブを連発していなかったら、倍以上の失点をしていてもおかしくない。
守りが脆い原因の1つは、ディフェンスラインのレギュラー4人のうち3人が新戦力なこと。チームやシステムに順応するには時間が必要になる。
加えて、選手層の薄さも心配だ。キエーヴォ、ローマ、ラツィオとの試合では、カンナヴァーロ、キエッリーニ、グロッソを使えたフェラーラ監督。おかげで失点数は3試合あわせてわずか1だった。ところが、カンナヴァーロが負傷すると、続くリヴォルノ、ジェノア、ボローニャとの試合、特に後ろの2試合ではディフェンスラインはあっさり崩壊した。
つまり、前述の3人がつねに揃ってプレーしなければダメなのだ。昨シーズンのバルセロナを見れば分かるように、弱いのが1人だけ(アビダル)なら対処できるが、2人以上となると致命的。しかも、カンナヴァーロのコンディションをベストの状態に保てるかが重要になって来る。36歳のベテランは能動的だが、キエッリーニやレグロッターリエは受動的だからだ。
続いてインテルの課題は中盤。強さや効率の良さ、そして守備のカバーは充分な反面、テクニックや創造性には欠ける。
2006年からそういう状態だったのだが、前線のイブラヒモビッチがカバーしてくれていて目立たなかった。今シーズンは彼がバルセロナへ移籍してしまったため、ロングボールを出せば、前線で何とかしてくれるという手が使えなくなった。
前線が比較的小柄な2人、ミリートとエトーになった今、中盤の役割は増して、テクニックや創造性が一層問われる。ミランとナポリに大勝した2試合を除けば、ミドルサードでの攻撃力には問題がある。
中盤と前線をつなぐ役目を任されているのはスナイデルだが、まだ答えを出せていない。彼が元来トレクアルティスタ(トップ下)向きの選手なのかさえ疑問に残るし、その下にいる中盤のメンバーはパスを出すといよりボールを奪うのが得意なタイプ。アウェーゲームになると、特にこのあたりが問題となって来る。ボール支配と美しいサッカーが重要となるチャンピオンズリーグではなお更だ。
最後にミラン。彼らの場合、ユヴェントスやインテルと同じ行数では収まらないくらいの課題を抱えている。修正が必要なエリアが1つではないからだ。現に、うちの父はバーリ戦での体たらくを見せられたあと、トト・カルチョで損までしたからか「ミランはそっくり新しいチームを買わないとダメだ」と怒っていた。
ただ、父の発言はあながち的外れとも言えない。2週間前、「現在のミランはここ25年間で最低だと思うか?」という質問をしたところ、Goal.comのユーザーの77.5%が「そう思う」と答えた。バーリ戦のヒーローがキーパーのストラーリという事実からも、ミランがいかに冬の時代かが分かる。
ここ数週間のミランについて、サンプドリアのマッザーリ前監督はスポーツ番組『Domenica Sportiva』で、フィジカル面が充分でないため、相手がどこでも戦えないと指摘した。
例えば、サイドは力不足。ザンブロッタはバーリのアルバレスのスピードにまったくついていけてなかったし、アバーテはいくらスピードがあってもカフー二世にはほど遠い。その上、ガットゥーゾとアンブロジーニがいる中盤は、悲しいほど遅い。ロナウジーニョにもかつてのドリブルのキレはなく、試合をコントロールできないチームの中では、フンテラールはまったく役に立たない。
つまり、「ミランはそっくり新しいチームを買わないとダメだ」というわけだ。
Carlo Garganese,Goal.com
