コラム:インテルはチャンピオンズリーグでも勝負できるのか?

バルサ戦で課題も出たが、確かな手応えも

Inter x Barcelona

インテルには試練となる恐れもあった。試合前の注目はバルセロナへ移ったイブラヒモビッチの凱旋に集中していたが、ピッチのいたるところで楽しみなマッチアップが目白押しだった。

今シーズン、インテルがチャンピオンズリーグで勝ち進むには、相手のプレッシャーに耐え、素早いカウンターにも対応できるディフェンスが不可欠。16日、イタリア王者はその両方を持ったバルセロナ相手に見事な守りを見せた。

ラインコントロールもしっかりできていたし、微妙なオフサイドの判定に何度か味方されたシーンもあったが、キヴは左サイドバックとして素晴らしいプレーを見せ、ダニエウ・アウベスの脅威を封じた。また、ルシオとセンターバックを組んだサムエルも、効果的なタックルで相手の攻撃陣を抑えた。

一方、普段はオーバーラップを得意としている右サイドバックのマイコンは、アンリをケアするために守備的なプレーを強いられた。それでも、モウリーニョ監督はマイコンの守備力にも満足しているはずだし、相手のフィニッシュの精度も今ひとつだったとはいえ、何度かチャンスはつくられても、ジュリオ・セーザルがしっかりセーブした。

確かにボール支配率ではバルセロナが67%を誇ったが、この部分で彼らをしのぐチームは皆無。とはいえ、相手を楽にプレーさせてしまったのは、インテルの中盤に穴があったせいでもある。先発した3人の内、ムンタリは明らかに機能しておらず、トップレベルの相手とは勝負できないことを露呈。スタンコビッチとの交代は仕方なかった。

カンビアッソを負傷で欠いたとはいえ(ベンチ入りするも出場せず)、格の違いを見せつけるシャビや身体能力の高いケイタとトゥーレ・ヤヤをそろえたバルセロナの中盤に圧倒されていたインテル。ムンタリを筆頭にボールをキープできないせいで、スナイデルがかなり下がってプレーしなければならず、4-3-1-2というより4-4-2で臨んでいるようだった。

いくら無失点に抑えたとはいえ、この部分は今後の課題となるかもしれない。このところ、インテルは中盤と前線のギャップという問題を抱えていて、だからこそスナイデルを獲得した。しかし、スナイデルが攻撃の要というより、頻繁に下がってボール奪取を求められるようでは、バルセロナ戦で見られたように、前線でミリートとエトーがたびたび孤立してしまう。

もちろん、シーズンはまだ始まったばかり。インテルのメンバーはピッチの上でチームワークを形成し、相互理解を深めている最中だ。中盤ではそれが顕著だった。バルセロナがシャビによる前線の3人への鋭いパスに頼る一方で、ホームチームには決定的なシーンがほとんどなかった。

それでも、チャンピオンズリーグのグループリーグ初戦から厳しい相手を迎えたインテル。そこでヨーロッパ王者を無失点に抑え、1ポイントを挙げたのだから、ガッカリする必要はない。ヨーロッパ屈指のトップチーム以外との対戦なら、インテルの中盤でも下がって守るのではなく、もっと前がかりになれるし、スナイデルも2トップにチャンスメークができるはずだ。現に、ミラン戦で証明した通り、セリエAでならスピードに乗った効果的な攻撃ができている。

グループリーグではバルセロナのほか、ディナモ・キエフ、ルビン・カザンと警戒すべき相手も同組だが、本当の戦いは決勝トーナメントからである。その頃には中盤のレギュラーもそろい、守備的ミッドフィルダーにはカンビアッソ、新戦力のモッタも今以上にチームに馴染み、攻撃面でもスナイデルをサポートできるようになっているのが理想だろう。

そうすればインテルの攻撃は鋭さを増すはずである。しかし同時に16日のプレーで、バルセロナの中盤と対峙しても、抑えられる力はあると証明もできた。地球上最も魅力的な3トップを向こうに回しても、全般的にしっかり守っていた。攻撃に関しては、時が経てばチームとしてのオプションも増えるに違いない。

決勝トーナメントでのインテルは、ライバルにとっても手ごわい相手となるはずだ。レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッドとのアウェーゲームでも力を発揮できるかは、今後の成長にかかっている。

Anthony Wright,Goal.com

 
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