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コラム:ミランはレオナルド体制で成功できるのか?

新時代を迎えるミランの向う先とは…

2009/06/03 17:31:58

Leonardo - Milan (Grazia Neri)
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Leonardo - Milan (Grazia Neri)

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 531日、イタリアサッカー界は尋常でない1日を迎えていた。パオロ・マルディーニ、パベル・ネドベド、ルイス・フィーゴのビッグネーム3人が、輝かしいキャリアに終止符を打ち、サンプドリアのワルテル・マッザーリ監督とアタランタのルイジ・デル・ネリ監督がクラブを去り、デル・ネリは新たにサンプドリアの指揮官に就任。また、ナポリ入りが決まっているストライカー、ファビオ・クアリアレッラは6対2とカリアリを撃破、ウディネーゼでの有終の美を飾り、インテルでのラストゲームになるかもしれないズラタン・イブラヒモビッチは、鮮やかなヒールで決勝ゴールを挙げ、アタランタ戦での4対3の勝利に貢献した。ボローニャはカターニアを倒して残留を決め、トリノがセリエBに降格した。大脱出を可能にしたのはベテラン指揮官、ジュゼッペ・パパドプロ。現ローマ教皇、ベネディクト16世のような超人的なものを感じさせるパパドプロ監督。神のお力で残留できたのか?

 

しかし31日にはさらに大きな事件が起きた。マルディーニの引退以上の衝撃となったのが、カルロ・アンチェロッティ監督のミラン退団である。2対0でフィオレンティーナを下し、3位でのフィニッシュを決めたあと発表され、その直後、テクニカル・ディレクターのレオナルドの新監督就任が明らかになった。その上翌日の朝には、アンチェロッティがプレミアリーグのチェルシーの新監督に迎えられたとのニュースまで飛び込んで来た。何というめまぐるしさだ。

 

一連の動きがひと段落したところで、ようやく今回の人事を検証できる。国内でのタイトル獲得数はそれほど多くはなかったが、ヨーロッパの舞台での輝かしい戦績により、アンチェロッティはミラン史上に残る名将として語り継がれていくだろう。

 

2001年11月の就任以来、チャンピオンズリーグでは優勝2度、準優勝1度(あのイスタンブールでの悲劇がなければ、優勝でもおかしくなかった)、ベスト4とベスト8も1度ずつと強さを誇った。クラブ・ワールドカップと欧州スーパーカップでも頂点に立ち、ミランをヨーロッパ最強のクラブへと押し上げた。昨今ではチャンピオンズリーグでのプレミア勢の強さが話題になっているが、アンチェロッティのミランは単体でプレミア勢全体と同じ2度の優勝。このヨーロッパでの実績こそ、チェルシーのロマン・アブラモビッチオーナーが求めているものだ。

 

チェルシーはアンチェロッティの美しく勝てるサッカーにも魅力を感じているはずだ。この10年で最も魅力的なクラブはミランだという主張に反論できるのは、バルセロナと辛うじてギャラクティコ時代のレアル・マドリーくらい。アーセナルも名乗りを上げようとするかもしれないが、ヨーロッパで頂点に立っていないため論外だ。

 

ミランが最高に輝いていた2002年から2006年、そして有終の美を飾った2007年も彼らは観ていて楽しいチームだった。ピルロ、ガットゥーゾ、セードルフ、カカーに加え、ルイ・コスタなどもいた中盤は止められないし、最終ラインや前線にもマルディーニ、ネスタ、スタム、カフー、シェフチェンコ、インザーギ、クレスポとワールドクラス揃い。まさにドリームチームだった。

 

ただヨーロッパでの栄華とは対照的に、セリエAでは期待外れのシーズンが続いた。優勝は03-04シーズンの1度のみ、スクデット争いに絡んだのも2度だけだった。機械的で効率のいいプレーでリーグを席巻する一方で、ヨーロッパでは振るわなかったユヴェントスやインテルとは違い、ミランはチャンピオンズリーグに照準を合わせていた。実際06-07シーズンには、バイエルンやマンチェスター・ユナイテッドなどの強豪との対戦をにらみ、セリエAの試合では主力を休ませることも珍しくなかった。

 

ここ2、3年で新鮮さを失って、歳を取ったミラン。フロントから監督、選手まで、あらゆる部分でそれが顕著だった。その意味では、アンチェロッティとミランが別々の道を歩むにはいいタイミングかもしれない。アンチェロッティが素晴らしい仕事をしていたのは確かだが、何事にも終わりというものがあるし、今こそ新しい風が必要だ。

 

オーナーのシルビオ・ベルルスコーニとアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、新監督のレオナルドにクラブを再び活気づけて欲しいと願っているはずだ。経験のない若い指導者を起用するのはリスクを伴うが、ペップ・グアルディオラの例は追い風となるのか?

 

就任会見で、ミランを1982年のワールドカップに出場した伝説のブラジル代表にしたいと語ったレオナルド。史上最強と言われながら、頂点に立てなかったチームだが、ジーコ、ソクラテス、ファルカン、トニーニョ・セレーゾ、ジュニオール、エデルらによって生み出された“魔法”を本当に再現できるなら、ミランには明るい未来が待っているはずだ。

 

さらに新監督は自らが望むシステムについても言及した。4-3-1-2を採用し、「1」に当たるトレクアルティスタには伝統的な司令塔タイプを起用する意向で、そうなると、ロナウジーニョが心機一転、そのポジションを務めることになりそうだ。逆に移籍となりそうなのがカカー。レアル・マドリーへの移籍が噂されているブラジル代表について、レオナルド監督が残留を明言しなかったことでその可能性はさらに高まった。同じくアンドレア・ピルロとクラレンス・セードルフに関しても、移籍(アンチェロッティとともにチェルシーへ)を容認する構えだ。代わりにフィリップ・メクセス、ディエゴ・ルガーノ、ジュアン・マルドナード、エルナネス、エマニュエル・アデバヨールといった選手の獲得を狙っているとのこと。高齢化が進んだチームには数多くの変革が必要で、新人監督には荷が重い作業となりそうだ。

 

間違いなく新時代を迎えるミランだが、果たして新たな黄金時代となるのか?

 

Carlo Garganese,Goal.com

 
 
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