長期離脱もプラスにとらえる長友 「大事にすべきものが見つかった」

感謝の心と初心を強調
19日に行われたセリエA最終節で、インテルDF長友佑都はウディネーゼとの試合に出場した。2試合連続でフル出場した長友が、離脱中に得たポジティブなことを明かしてくれている。

ウディネーゼとの最終節は、ホームで2ー5の敗北とひどい結果に終わってしまった。後半の2失点は、長友も関与。特にGKサミル・ハンダノビッチとのコミュニケーション不足で招いた失点は、防げるものであり、防ぐべきものだっただろう。

しかし、長友は2失点だけでなく、すべての失点を悔やんでいる。「GKとのコミュニケーションがあれでした。5失点食らっているし、DFなので、その2失点だけじゃなく、すべての部分に責任があると思います」と振り返った。

責任を感じることができるのも、プレーしているからこそ。今シーズンのインテルは、長友に限らず、多くの負傷者を出した。長友は「苦しいチーム事情の中で、チームのみんなはよく戦った。みんなに感謝しています」と語る。

感謝する相手は、チームメートだけではない。手術をせず回復を目指すという長友の決断を尊重したクラブもまた、長友の感謝の対象だ。

「すべてに感謝しかない。この感謝の気持ちが自分の中になくなったとき、選手としても人間としても終わるんだろうな、とすごく感じている。チームメートだったり、ドクターだったり、監督もそうだし、インテルも会長もそうだし。すべての人がリスペクトしてここまでしてくれたということは、本当に感謝の気持ちだけですね」

2013年は長友にとって厳しいものとなったが、苦境だからこそ見えるものもあったという。

試合に出られず、「自分がチームに貢献できないという歯がゆさと苦しさが正直あった」と長友。「ただ、変にとらえてほしくないですが、自分の中でケガをして学べた部分があった。ケガして良かったという気持ちもある。今まで見えてなかった部分が、すごく見えて…」と続けた。それは「サッカーの部分でもそうだし、これからのサッカー人生だったり、人生を歩む上で、本当に大事な部分」だという。

具体的には、「当たり前のように思えるかもしれませんが、感謝の心と初心です」。

「自分が良いときには、たくさんの人が僕のところに寄ってきますけど、実際に僕が苦しんでいるとき、うまくいかないとき、僕のために動いてくれたり、僕の治りを祈ってくれる、そういう人が自分の中ではっきりした。そういう人たちに感謝したい。これから僕が大事にすべきものが見つかったかな、と」

「特に一人、名前は言えませんが、僕のひざの回復を願って、毎日動いてくださった人がいる。僕はその人に強い感謝の念を抱いていて、恩返しするために、これからまだまだ頑張っていきたい」

半月板を痛める前に肉離れでも離脱していた長友は、負傷でシーズンのほぼ半分を棒に振った。走り続けてきた長友は、立ち止まって得たものを背に、どのように進化するのだろうか。今後のさらなる飛躍に期待しよう。