thumbnail こんにちは,

チャンピオンズリーグのセカンドレグでバルセロナに1-6という大敗を喫したパリ・サンジェルマン。その原因はキャプテンであるチアゴ・シウバの精神的な脆さにあるのかもしれない。彼はチームを率いる器ではない、と言うことだ。

ポジショニング能力やスピードを活かした守り。チアゴ・シウバはもしかしたら史上最も優れたセンターバックになれていたかもしれない。しかし彼には重大な欠点が一つあった。それは精神面の脆さだ。

先日、カンプ・ノウで行われたチャンピオンズリーグでバルセロナに1-6の屈辱的な歴史的大敗を喫した試合で、シウバは惨敗の戦犯ではなかったかもしれない。しかしファーストレグを4-0で勝利して優位な中、それを水の泡にした責任を最も問われるべき人間の一人であることは明らかだ。

サッカーの歴史上、完全降伏した試合の一つとして間違いなく語り継がれるであろう敗北について、審判から監督まで、あらゆる人が責められている。しかし最も批判を背負うべきなのは選手たちだ。特にパリ・サンジェルマンのキャプテンであるチアゴ・シウバは厳しい批判の矢面に立つべきではないだろうか。

シウバのすぐ隣に並んだマルキーニョスは、その試合でリオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマールらに攻め込まれ続けた。本来であればパートナーの危機的状況で、経験豊富な、ましてやキャプテンの腕章をつけていたシウバが頼れる柱となるべきであっただろう。しかし彼はサポートに回るどころか自分のプレーに追われるのみで、ただ自身の弱さを見せただけであった。

Neymar Thiago Silva Barcelona PSG 08032017

■主将の役目を果たせなかった過去

シウバの精神的な脆さは今に始まったことではない。2014年のブラジルワールドカップでもその瞬間は見られた。シウバは6度目の優勝を狙う開催国ブラジルのキャプテンとして計り知れないほどのプレッシャーを抱えていたとは思う。とは言え、守備の要として最もメンタル面で強くあるべきはずが、難局での勝負弱さばかりが目立ってしまった。

クロアチアとの開幕戦を前にシウバは泣いていた。それは非常に印象的であった。

それにベスト16でのチリとのPK戦でもそうだ。彼は自分よりも経験の浅い選手たちがボールを蹴っていくことすら見ていられなかったのだ。これはおそらく彼の軟弱な精神を最も象徴する瞬間であっただろう。セレソンの元キャプテン、ブランコはシウバを「泣き虫」と非難し、彼のイメージはさらに悪化した。

ブラジルがドイツに1-7の屈辱的な大敗を喫した準決勝にシウバの姿はなかった。愚かにもコロンビアと戦った準々決勝でカードを出され、累積警告により出場停止となったのだ。大事な試合にキャプテンがいない……。これはまさに彼がキャプテンとして不適格だということを痛感させる試合となった。

チアゴ・シウバは世界の極めて優れたセンターバックとして時の人となったかもしれない。しかしワールドカップでのイメージが後を引き、それ以降ドゥンガ監督から代表へ声がかかることは遠ざかった。

このワールドカップでの不甲斐ない結果を境にシウバのコンディションは落ち込んだ。彼自身も精神的に葛藤していたことを認めている。フランスの『Canal+』の取材で、シウバは「パリ・サンジェルマンの会長は “君は世界で素晴らしいプレイヤーの一人だよ。だからもっとやれるんじゃないか”と声をかけてくれたよ。でも僕は、“僕は常に努力しているさ。でも、頭がちゃんと働かないんだ。何が起きているのか、自分でもよく分からない”と答えたんだ」と当時のやり取りを告白している。

ワールドカップで優勝した元フランス代表DFのフランク・ルブフは、ワールドカップでのシウバについてこのような厳しいコメントを残している。

「彼の態度が問題だったんだ。全力で臨んでいなかったと感じたでしょう? 時々パニックに陥っていたようにも見えた」

■カンプ・ノウの地で悲劇は繰り返された

シウバの重要な一戦でのメンタリティについては疑問符がつく。過去のバルセロナとの対決で「シウバは怪我を装い試合から逃げるのではないか」という噂が広がったことさえある。もちろん、そんな根拠はあるはずもなくそれは噂にしかすぎないのだが、彼のプレッシャーに対する打たれ弱さは世間の多くの人々にそのように映っているということだ。

不覚にもシウバはバルセロナとのファーストレグをふくらはぎの軽い痛みにより欠場した。シウバの代役を務めたのは若手のプレスネル・キンペンベ。彼は高い水準のパフォーマンスを見せ、パリ・サンジェルマンの勝利に貢献したのだ。後から考えれば、セカンドレグでもキンペンべを出場させた方がよかったかもしれない。彼は何も恐れはしなかっただろう。

シウバは大きなプレッシャーに耐えきれず、チームが彼を最も必要としていた時に完全に打ちのめされたのだ。そして他のプレイヤーもそこに引きずられる形となった。

素晴らしいキャプテンは逆境でこそ他の選手の力を最大限に引き出すものだ。しかしシウバは、今のところ自分の力でさえ満足に発揮できない。果たしてそれはいかがなものか。

文=ロビン・ベアナー/Robin Bairner

サッカーのライブを観るならDAZNで!1ヶ月間無料のトライアルを今すぐ始めよう。

関連