買い物のススメ(8):ミラン編

一気に浮上してきたロッソネーリだが…

2010/01/04 19:12:35

Leonardo - Milan (Getty Images)
フォト・ギャラリー
拡大
Leonardo - Milan (Getty Images)

関連リンク

チーム

ミランの昨夏の移籍市場での動きは、カカーとヨアン・グルキュフが去ったことで、ファンには失望とともに迎えられた(ただ、後者に関しては、ミランがどうこうすることは難しかったのだが)。レオナルド監督がチームを率いることとなり、プレシーズンでは散々な結果に終わった。また、補強もサポーターを熱狂させるようなものではなかった。ジャンマルコ・ジゴーニ、オグチ・オニェウ、フラヴィオ・ローマらは、チームの屋台骨となるような選手ではない。

クラース・ヤン・フンテラールもレアル・マドリーからやって来たが、環境の変化に適応することに苦労した。序盤に苦しんだのは、この“ハンター”だけではない。残念なプレシーズンを、リーグ戦のスタートを切っても引きずってしまったのだ。

ダービーでの0-4という敗戦は、インテルとの間のランクの違いを浮き彫りにした。多くのサポーターは、なぜカカーの売却で得た6500万ユーロを投じないのかと疑問を持ったことだろう。

だが運命は、レオナルドが打った窮余の策で一変する。“4-2-ファンタジーア”システムを敷いたことで、ロナウジーニョとパトが、サイドで輝きを放ち始めたのだ。10月のインターナショナルブレイク前には12位に沈んでいたが、今や2位まで浮上したのだ。

ただし、チームの層の厚さに関しては、いまだ大きなクエスチョンマークが付く。「彼らの日」であれば、ファーストチームにはどんな相手も屈服させるだけの力があるだろう。だが、ケガ人や出場停止の選手が出た際には、質の欠落を示してきた。

ゴールキーパー編

この問題あるポジションをどうにかするため、ミランは昨夏、高い能力を持つウーゴ・ロリスを獲得しようとした。だが結局落ち着いたのは、フラヴィオ・ローマの獲得だった。このモナコからやって来た男は、ジーダ、クリスティアン・アッビアーティ、マルコ・ストラーリとファーストチームでの居場所を争ったが、彼らの中の誰も、ロッソネーリのゴールマウスを預かってきた輝かしい先達たちの基準に達するパフォーマンスを披露することはできなかった。

カリアリのフェデリコ・マルケッティは、このポジションを奪う、もっともらしい候補だろう。一方で、ストラーリとジェノアのマルコ・アメーリアをトレードするという噂も浮上している。

いずれにせよ新しいGKの獲得は、ローマとミスをしがちなジーダの契約が切れる来夏まで待つことになりそうだ。

ディフェンダー編

4バックは間違いなく、ミランの今季をつくり上げる、またはぶち壊すカギとなるエリアだ。アレッサンドロ・ネスタとチアゴ・シウヴァでCBを組ませるというファーストチョイスは、素晴らしい関係を生み出した。ただし、ネスタがどれだけケガせずにいられるのか、という不安は付いて回る。だが、彼はいまだに素晴らしいDFであり続ける。どれだけ長い間、彼がサイドラインに座っていなければならなかったのかを考えれば、信じられないことである。だが裏返せば、彼の復帰は明らかに彼自身に問題を与えるとも言えるのだ。

ここに問題が存在する。ネスタとシルバ以外の選択肢は、十分だとは言えない。カハ・カラーゼのカリアリ戦での“効果”は明らかだった。ネスタを欠いたミランは、サン・シーロで3失点を喫したのだ。一方、ジュゼッペ・ファヴァッリは、トップレベルのプレーを続けるだけの余力がない。

ファヴァッリは今季限りで引退するものと見られている。そうなればトップクラスの代役探しが行われることになるが、そうするならばまずはカラーゼに掛けている資金を取り戻す方が懸命だ。このグルジア人DFには、ディナモ・キエフとゼニト・サンクトペテルブルクとつながりがあるとの噂が出ている。

ミランのガッリアーニ副会長は以前、すでにまとまっている2つの契約以外、1月に移籍市場で動くことはないと宣言していた。しかしながら、そんな考えは戦略からは程遠く、移籍市場に浸ることになるだろう。レアル・マドリーのエゼキエル・ガライ、カリアリのダヴィデ・アストリ、モナコのセドリック・モンゴングは、ロッソネーリへの移籍が噂されている。バーリのコンビであるアンドレア・ラノッキアとレオナルド・ボヌッチ、サンパウロのミランダ、パレルモのシモン・シェアーといった名前も並ぶ。だがこれらの選手は来夏までに動くとは考えにくい。

レアル・マドリーのペペの長期離脱で、ガライ獲得は除外されたと考えるべきだろう。アストリとモンゴング獲得への動きは、ヨーロッパの舞台でプレーが可能なのかどうかが問題となる。カリアリにユヴェントスからロレンツォ・アリアウドが期限付き移籍したことが、アストリ獲得への扉を開くことになるかもしれない。

ミランはまた左右のバックスのポジションについて、オプションを増やすことをにらんでいるはずだ。イニャツィオ・アバーテは、トップクラスのライトバックになるにはポジショニングのセンスが足りない。マッシモ・オッドもこのチームでは、明らかに力が劣る。マレク・ヤンクロフスキーを左に回し、ザンブロッタを右に動かすことも可能だが、それでも満足感には届かない。

そのかわり、セビージャのアドリアーノ、リヨンのミシェル・バストス、ボルドーのベヌワ・トレムリナス、ペニャロールのマティアス・アギレガライ獲得に動く方が好ましい。トッテナムのガレス・ベイルもまた選択肢の一つとなるだろう。だがミランが他のポジションも強化したいのなら、予算額をオーバーしてしまう。

攻撃的にも守備的にもサイドでプレーできるので、アドリアーノとミシェル・バストスの柔軟性は、レオナルドにとって重要な財産となるだろう。だが後者はリヨンに加わったばかりなので、アドリアーノへの動きの方を起こす方が可能性は高い。

ミッドフィルダー編

冬の移籍市場でのミランの中盤補強への動きは限られたものになる。クラレンス・セードルフが役割以上の仕事をこなすので、レオナルドの戦術的システム上で必要とされるのは2人のセントラルミッドフィルダーだけだ。

リヨンのエデルソンは中盤の攻撃的な位置において、実現可能な選択肢だ。ロッソネーリはこれまでも何度かこの23歳のMFを追ったことがある。また夏に大枚をはたいて強化したリヨンにおいて、今季のエデルソンは限られた出場機会しか得られていない。ただし彼がセードルフに取って代わることができるかは、また別の問題となる。だが、ブラジル人選手がたくさんいるミラネッロ(ミランの練習グラウンド)では、確実によりアットホームな雰囲気を感じることができるだろう。

アンドレア・ピルロは現在、ミランの中盤の要となっており、マッシモ・アンブロジーニは彼の傍らで守備のカバーを十分にこなしている。アンブロジーニはもう若くはなく、熱心なファンに最も人気がある選手というわけではないが、彼のピッチ上での働きぶりは、しばしば称賛に値する。彼はトップクラスのセントラルミッドフィルダーではないのかもしれないが、彼を誰かと代えようとする理由は何もない。

今季終了まで、デイビッド・ベッカムはレンタル移籍でプレーする。だが、バルセロナのトゥーレ・ヤヤ、パレルモのファビオ・シンプリシオ、パルマのマクドナルド・マリガ、チェーゼナの才能あふれる若手、エゼキエル・シェロットらが加わる可能性は、ジェンナーロ・ガットゥーゾが契約延長したことで消え去った。シェロットは現在するセリエBのクラブとアトランタの共同保有選手だが、将来的に彼とサインしようとするのは良い動きと言える。

今季の現段階で他のセントラルミッドフィルダーは不要だ。特に、アフリカ・ネーションズカップのために選手を失うことがないからだ。エデルソンを獲得したならば、長期的に見て利益を生むことになるだろう。

フォワード編

今季序盤において、ミランは攻撃部門に深刻な問題を抱えていた。8月29日から9月30日まで、全公式戦を通じた7試合で3ゴールしか挙げることができなかったのだ。

しかしながら9月終わりのCL戦で、ホームでチューリッヒに0-1と敗れると、11月30日にサン・シーロでのパレルモ戦で敗れるまで、全試合で得点を挙げるようになった。マルコ・ボリエッロが良い状態にあることを示し、ついにはフンテラールもネットを揺らした。

フィリッポ・インザーギは自身のキャリアをさらに伸ばすため、移籍も考慮していると報じられたが、この動きは夏まで起こらないと見るべきだろう。もしもインザーギがクラブに残るなら、ダヴィデ・ディ・ジェンナーロとジャンマルコ・ツィゴーニという若いストライカーたちがクラブを出ることにつながる。その場合には、レンタルか共同保有の形を取るのが、誰にとっても良いだろう。

外を見渡すと、U-20ワールドカップにてガーナ代表として活躍したドミニク・アディアーが、ミランを引き付けた。彼は移籍市場の幕が開いたならば、クラブへと合流するだろう。また、アンデルレヒトでプレーするワンダーキッド、ロメル・ルカクも追っているとされている。

夏にフンテラール獲得に資金を浪費しており、ミランが同じことを1月にすることはないだろう。だが、フンテラールのマンチェスター・ユナイテッドかトゥエンテ行きという噂が現実となれば、彼らは移籍市場へと舞い戻りたくなるかもしれない。ミランへの動きが噂されているのは、ヴォルフスブルクのエディン・ゼコ、トゥールーズのアンドレ=ピエール・ジニャク、ウディネーゼのアントニオ・ディ・ナターレだ。

ミランはまた、CSKAモスクワのエキサイティングなセルビア人、ミロシュ・クラシッチも見詰めているが、彼がパトやロナウジーニョの控えとなることを望むとは思えない。

IN&OUTの可能性を整理してみる。

IN:ドミニク・アディアー(フレドリクスタッド)、ダヴィデ・アストリ(カリアリ)、アドリアーノ(セビージャ)、エデルソン(リヨン)

OUT:カハ・カラーゼ、ダヴィデ・ディ・ジェンナーロ(共同保有)、ジャンマルコ・ツィゴーニ(共同保有)

期限付きでの加入:デイビッド・ベッカム(ロサンゼルス・ギャラクシー)

こんなラインアップも…?  

=4-2-1-3=

ロナウジーニョ ボリエッロ パト

エデルソン

ピルロ ベッカム

アドリアーノ チアゴ・シウヴァ ネスタ ザンブロッタ

ジーダ

あなたの意見は、下のコメントボックスから書き込んでください。



コメントありがとうございました!
名前を入力してください
所在地を入力してください
コメントを共有してください!
コメント (37)
 
 
広告
広告
 
 
広告