コラム:南アフリカ後のポスト・リッピは誰なのか?

最も適任なのはアンチェロッティだが…

2009/10/16 2:19:31

Carlo Ancelotti - Chelsea (PA)
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Carlo Ancelotti - Chelsea (PA)

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イタリアは現実を直視しなければいけない。このままいけば、マルチェロ・リッピは代表監督として、来年のワールドカップで指揮を執る。穏やかで思慮深い戦術家である一方で、過去の栄光との決別は一切考えていないリッピ。世界一手厳しいメディアが、アントニオ・カッサーノをはじめとして、本来代表に入って当然のメンバーを入れるよう訴えても、説得に応じる気配はない。

予選でアイルランド相手に苦しんでいる今のイタリアが、南アフリカで連覇を達成できるとしたら、それは奇跡だろう。だとしたら、リッピは2010年のワールドカップ終了後に退任となる。では、後任を誰にすべきなのか?

2006年のワールドカップを制したリッピが勇退した後、ユーロ2008に向けて経験の浅いロベルト・ドナドーニが就任した。ドイツで頂点を極めたイタリアがその後、下降線をたどるのは予想できたことで、ドナドーニはある意味、貧乏くじを引いたとも言えるかもしれないが、イタリアサッカー協会に同じような愚行は許されない。昨今はクラブの監督のほうが魅力的で高給なのを考えると、候補者探しもひと苦労である。

まずは現在、監督の座に就いていない人物から。真っ先に浮かぶのは前ローマのルチアーノ・スパレッティ。経験はもちろん、革新的な戦術を持っている点も評価できる。大胆で攻撃的なシステムを採用し、その中でイタリア人の若手を積極的に使ってきた。しかも、どこへ行っても尊敬を集め、メディアの前でも冷静かつ堂々としている。難点を挙げるとすれば、来夏からの新監督就任でミランとすでに合意しているとの噂があることだ。

スパレッティでないとすると、ロベルト・マンチーニはどうだろう? 2シーズン前インテルを退団した後、いまだに監督に復帰していないのは意外である。というのも現役時代、サンプドリアやラツィオで活躍したスターが、ヨーロッパで昨今需要の高い、戦術家タイプの指揮官だからだ。確かな手腕で名将たちともしのぎを削れるマンチーニ。ただ、技術的に難しいことをいとも簡単にこなし、ときには周囲の理解を超えるプレーを見せていた選手の頃から、寝ても覚めてもサッカーのことを考えているようには見えなかった。その上、忍耐強いとも言えず、愚か者には容赦がない。アッズーリを巡って繰り広げられるメディアの喧騒にうまく対処できるとは思えない。

もう少し視野を広げてみよう。2002年11月、イギリス『Independent』(民間放送局)はイングランド代表監督に就任間近のスヴェン・ゴラン・エリクソンがイングランドからのオファーを断り、解任間近のジョヴァンニ・トラパットーニの後任として、イタリア代表監督に就任するとのニュースを流した。ただ、イタリアサッカー協会が外国人監督にアッズーリを任せるはずはなく、そうなると、ズデネク・ゼーマンやジョゼ・モウリーニョの線もない。

続いては現在、クラブの監督を務めているイタリア人監督。戦術眼からすれば、チェーザレ・プランデッリは適任で、フィオレンティーナでの充実した5年間の後、本人も代表監督に挑戦してみたい気持ちがあるかもしれない。一方、ジェノアのジャン・ピエロ・ガスペリーニは、セリエAでもう少し経験を積むべきだ。

ほかにも1982年のワールドカップ優勝メンバー、アントニオ・カブリーニやクラウディオ・ジェンティーレがいる。カブリーニはシリア代表監督として経験を積み、1年前から政界入りしている。同じく戦術家のジェンティーレはU-21代表監督を退いてから、仕事に就いていない。

今はイングランドにいる2人のイタリア人にも、アッズーリを率いる資格は十分ある。イングランド代表のファビオ・カペッロも、チェルシーのカルロ・アンチェロッティも実績や名声は申し分なく、経験も豊富なことからも適任だ。

しかし、カペッロは2010年のワールドカップを最後に引退すると宣言していて、イタリアサッカー協会との関係があまりよくないとの噂も。ジャンカルロ・アバーテ会長は、公然とイングランド代表監督就任を熱望したカペッロを快く思っていない恐れもある。そうなると残るはアンチェロッティだけである。

先日、「ワールドカップの後、アッズーリを率いたい。私ならカッサーノも使うよ」とコメントしたアンチェロッティ。この発言には、単なるホームシック以上のものが込められているように思える。チェルシーにうまく馴染み、良い仕事をしているとはいえ、そもそもアンチェロッティはイタリアを離れたくなかったのだ。

アッズーリが就任を望み、チェルシーへの補償の用意もあるなら、アンチェロッティは首を縦に振るはずだ。

それまではリッピで行くしかないが、今から南アフリカ以降のことも頭に入れておいたほうがいい。うまく人事を進めるには、アンチェロッティやほかのめぼしい候補者へ、早くからラブコールを送っておくべきだ。

ジル・ギレスピー/Goal.com

 
 
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