CLグループステージ組み合わせの“勝者”と“敗者”…昨季ファイナリストのコントラスト

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グループ首位通過に自信を見せる王者レアル・マドリー。昨季ファイナリストのリヴァプール、そして再起を期すマンチェスター・ユナイテッドは難しい組み合わせとなった。


勝者:レアル・マドリー


Julen Lopetegui Real Madrid

今シーズンは、レアル・マドリーと新監督ジュレン・ロペテギにとって簡単なシーズンにはなりそうもない。今夏、ジネディーヌ・ジダンとクリスティアーノ・ロナウドが去ったことが大きな痛手であることは否めず、まだふらついている。

とどのつまり、4連覇できると自信を持って予言できるほど、チームは強化されていない。だが、チャンピオンズリーグの組み合わせ抽選の結果、レアルは死の組を逃れることができた。少なくとも決勝トーナメントには、難なく進出できそうである。

昨シーズン、レアルはベスト16まで順風満帆というわけにはいかず、トッテナムとボルシア・ドルトムントと同組になって、苦戦を強いられた。今回はそれほどの強豪とは同居せず、一番の激戦になりそうなのは、入れ替わりの激しかったローマくらいだろう。

ロシア・プレミアリーグで2位だったCSKAモスクワは、グループステージ通過を最大の目標としているクラブであり、ヴィクトリア・プルゼニもチャンピオンズリーグの経験はあるものの、レアルならば容易に退けることができるだろう。

この組は、ロペテギ監督にとって、ヨーロッパ最大の大会でレアルを率いるプレッシャーとの闘いの導入としては易しいものだ。ギャレス・ベイルとマリアーノ・ディアスとしては、クリスティアーノ・ロナウドの代わりにゴールを量産するチャンスが与えられたともと言える。


勝者:クリスティアーノ・ロナウド


Cristiano Ronaldo Juventus Lazio

代理人らを含む“チーム・ロナウド”は、C・ロナウドがUEFAの最優秀選手賞を逃して、当然気を悪くしただろうが、当の本人はそうでもないのではないか。新天地ユヴェントスでのグループステージで、これまでチャンピオンズリーグで挙げた120ゴールに上乗せしていく見通しが立ったのだから。

ユーヴェのジュゼッペ・マロッタCEOによると、グリマルディ・フォーラムでの式典に出席しないという決定は、その日遅くに下されたそうだが、C・ロナウドが約束を破ったのは、元チームメイトのルカ・モドリッチに最優秀選手賞を取られたせいではないかという憶測を呼んだ。

代理人のジョルジュ・メンデスも同じように思っているらしく、C・ロナウドが昨シーズン、チャンピオンズリーグで17ゴールを挙げていることを考慮すれば、この発表は「愚かだ」と公言した。

しかしながら、個人としての成功ほどC・ロナウドをやる気にさせるものはなく、今シーズンは不当な仕打ちを正すことに力を注ぐことだろう。

C・ロナウドは、チャンピオンズリーグを念頭に置いてユーヴェと契約したのであり、これまでの得点数を上乗せするチャンスは大いにある。

バレンシアは、ラ・リーガでC・ロナウドがゴールを量産してきた相手だ。加えて、彼らの若き選手たちのほとんどは、初めての舞台であり、ロナウドにとっては絶好のカモだろう。

バレンシアの後はマンチェスター・ユナイテッドと対戦するが、言わずもがなロナウドの古巣である。初めてチャンピオンズリーグを制したときのクラブであり、現在はかつてレアル・マドリーでともにしたジョゼ・モウリーニョが率いている。

エスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウでのモウリーニョの最後の数日間、C・ロナウドとは不穏な関係であったことは、よく知られている。C・ロナウドは「スペシャル・ワン」に、自身の能力を見せつけるチャンスを大いに活かすことだろう。

オールド・トラッフォードへの凱旋は、温かく迎え入れられる。ファンは、C・ロナウドがバロンドールを獲ったときの姿を覚えているし、この夏にクラブが再び彼を獲得してくれるのではないかと、期待していた向きもある。


勝者:マンチェスター・シティ


Sergio Aguero Pep Guardiola

ジョゼップ・グアルディオラ時代の2年で、プレミアリーグのチャンピオンに君臨したマンチェスター・シティは、そろそろヨーロッパの栄冠を見据えられる時期に入った。

マンチェスター・Cは、優勝への道を進むのに十分な実力を持ち、また経験もある。ケヴィン・デ・ブライネの負傷はあるが、どのチームもマンチェスター・Cの地力にかなうものではない。

同組のチームの力量を見てみると、グアルディオラ監督の選手たちは、望みうる最高の結果を得たと言える。

シャフタール・ドネツクは昨シーズン、チャンピオンズリーグでマンチェスター・Cと対戦した。名将と評価を上げているパウロ・フォンセカ監督の引き留めには成功したが、フレッジをマンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれ、戦力ダウンは否めない。

リヨンには、リュカ・トゥザール、ホッセム・オーアル、タンギ・エンドンベレなどの、若く有望なフランス人選手が在籍しているが、チーム力が安定しているとは言いがたい。

ホッフェンハイムは昨シーズン、極めて平常どおりのブンデスリーガを3位で終えたが、マンチェスター・Cの馬力には、かなうべくもない。

グアルディオラ監督は、6連勝もしくはそれに順ずる勝ち点を狙うべきである。


敗者:リヴァプール


Jurgen Klopp Liverpool Napoli 070818

セルヒオ・ラモスは、UEFAの最優秀ディフェンダー賞を受賞した際、モハメド・サラーの肩に少し触れたが、これはリヴァプールのサポーターにとって、腹の虫がおさまらない行動であった。そしてサラーは見向きもしなかった。今回の抽選結果も、彼らにとってイライラの募るものであろう。

リヴァプールのユルゲン・クロップ監督は、来るべきチャンピオンズリーグに向かうチームの現状を、率直に語っている。

「100%正直に言うと、このグループは私が望んでいたものではない。私は難しいグループを予想していた。実際、難しいグループに入ったが、チャンピオンズリーグとはそういうものだ」

今シーズン、レッズは前回大会ファイナリストとしてチャンピオンズリーグに参戦するが、今回のグループでは、パリ・サンジェルマンに次いで2位になるのが順当な予想だ。

カルロ・アンチェロッティ新監督を迎えたナポリは、水中に潜むサメのようなものであり、サン・パオロは、アウェーチームが勝ち点を奪うのは難しいスタジアムである。レッドスター・ベオグラードは頭数を揃えてくるだろうが、彼らもまた、ミスを見逃してくれるような相手ではない。

昨シーズンのチャンピオンズリーグの組み合わせでは、非常に恵まれており、順調に決勝トーナメント進出を果たした。だが、今回はそのような運を持ち合わせていなかったようだ。

ネイマールとキリアン・ムバッペを擁するパリ・サンジェルマンは、1点も落とさずに勝ち点を得ると予想されるし、3度チャンピオンズリーグを制した、ナポリのアンチェロッティ監督は、ミスター・チャンピオンズリーグなのである。


敗者:ジョゼ・モウリーニョ


Jose Mourinho Man Utd 2018-19

昨シーズン、セビージャと対戦した2試合で、モウリーニョ監督が準備したやり方をみれば、自分のチームをどう見ているかがわかるだろう。

試合後の彼の暴言――マンチェスター・Uの最近のチャンピオンズリーグでの「遺産」について――は、この選手たちでは大きなタイトルを取りに行けないと、指揮官自身が認めたようなものだった。

モウリーニョ最大の正念場はバレンシア戦となる。バレンシアとの2試合にどう対処するかがきわめて重要になるのだ。それによって、彼が攻撃的なサッカーをしたいのか、後方に下がって、カウンターのチャンスを狙うことになるのかがわかるだろう。バレンシア相手に2勝できなければ、マンチェスター・Uがグループ首位の座を確保することは期待できない。

というのも、ユヴェントスとクリスティアーノ・ロナウドという危急の問題があるからだ。ユヴェントスは昨シーズン、レアル・マドリーの前にチャンピオンズリーグ敗退を余儀なくされた。今回は、C・ロナウドとの契約でチームを強化し、全力でタイトルへと向かってくるに違いない。

この組でトップ通過が予想されるのはユヴェントスであり、マンチェスター・Uとバレンシアが2位を争うことになるだろう。若き選手たちには、長い道のりが待っている。


敗者:PSVアイントホーフェン


Hirving Lozano PSV

オランダで王座を取り返し、タフな予選を突破してきたPSVは、グループステージの組み合わせで、神のご加護を得ることができなかった。

イルビング・ロサノとその仲間たちが決勝トーナメント進出を果たすには、険しい道のりを進まなければならない。彼らが引き当てた組には、優勝候補のバルセロナとリオネル・メッシが待ちかまえており、そればかりでなく、ポット2から強豪トッテナムが入ってきてしまったのだ。

さらに、ポット4からは、避けたかったインテルが来てしまい、グループ最終戦でPSVと当たることとなった。

総じて、PSVは最悪の結果と対面せざるを得ないであろう。ヨーロッパリーグに居場所を見いだすことが最大の目標となりそうだ。

文=ピーター・ストーントン/Peter Staunton

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