【プレビュー】リベンジ誓う川崎F、C大阪はルヴァン杯の再現狙う…因縁の対決再び/ゼロックス杯

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昨季J1覇者の川崎フロンターレと天皇杯優勝のセレッソ大阪が、今季初タイトルを懸けて激突する。

新シーズンの幕開けを告げるFUJI XEROX SUPER CUP 2018が、2月10日に埼玉スタジアム2002で開催される。

記念すべき25回目となる今大会に出場するのは、昨季、初めてJ1リーグを制した川崎フロンターレと、同じく天皇杯で初の頂点に立ったセレッソ大阪(前身のヤンマー時代を除く)。両者ともにこの大会に初参戦となるが、日本代表クラスのタレントを多数揃えるチーム同士の魅力的なカードとなった。

■川崎Fを知り尽くす男、大久保嘉人の帰還

リーグ王者の川崎Fは、昨季のメンバーから三好康児(→北海道コンサドーレ札幌)、板倉滉(→ベガルタ仙台)と若きタレントが武者修行の場を求めたもの、レギュラークラスは揃って残留。一方で、一昨季までエースだった大久保嘉人がFC東京から復帰し、横浜F・マリノスから齋藤学も迎え入れた。他にも下田北斗(←湘南ベルマーレ)、赤﨑秀平(←鹿島アントラーズ)ら実力者も補強し、リーグ戦とAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の両立を実現し得る充実の戦力を手にしている。

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齋藤が負傷離脱するなか、FUJI XEROX SUPER CUPでの注目はやはり大久保になるだろう。圧倒的な個の力を備え、川崎Fのスタイルも十分に知り尽くす。チームに大きな影響力を与えられる存在なだけに、上手くハマればこれ以上の戦力はないだろう。一方で、昨季結果を残したチームに、強烈な個性が加わることで、組織の歯車が狂ってしまう可能性も否定できない。シーズン最初の一戦で、そのフィット具合が最大の焦点となる。

2年前までの在籍時には主に1トップでプレーし、フィニッシャー役を担った大久保だが、今季は昨季の得点王、小林悠をサポートすべく2列目での起用が濃厚だ。脇役に徹しながら、機を見てゴール前に侵入し、持ち前の得点能力を爆発させる。大久保がそんなスタイルを体現できれば、川崎Fが優位に試合を進めることになるかもしれない。

■尹晶煥体制2年目のC大阪が目指すものは?

一方のC大阪もACL参戦を見据え、今オフは積極的な補強策を講じている。浦和レッズから高木俊幸、HJKヘルシンキからは田中亜土夢を獲得し、元韓国代表FWのヤン・ドンヒョンを浦項スティーラースから迎え入れた。海外移籍が噂されていた得点源の杉本健勇が残留したのも好材料で、とりわけ攻撃陣の選手層が格段にスケールアップした。

昨季のC大阪は天皇杯に加え、ルヴァンカップでも初タイトルを獲得。リーグ戦では3位に食い込み、あらゆるコンペティションで結果を出した。その要因は尹晶煥監督の手腕によるところが大きいだろう。チームに欠けていたハードワークを持ち込み、守備力を強化。安定した守備組織を手に入れたことが躍進につながったのだ。

一方で、堅守速攻型のスタイルが手詰まりとなった時期があったのも事実。さらなる飛躍を実現するためにも、今季のC大阪は攻撃力の向上が重要なテーマとなるはずだ。

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先日行われたFUJI XEROX SUPER CUPの記者会見では、出席した清武弘嗣が「今年はユンさんが、昨年よりもポゼッションの率を高めていこうという話をしたので、そこは少しみんなが意識しながらやっているところ」と語っているように、実際にボール支配率の向上に主眼が置かれたトレーニングが行われている。もともとボールテクニック優れた選手が多いなか、質の高いタレントが加わったことで、その完成度はより高まるだろう。安定した守備とポゼッションスタイル。そのバランスをいかに保つかが、躍進のキーワードとなるはずだ。

もっとも、今回の川崎Fとの一戦では、パスワークに優れる相手に押し込まれる戦いが予想される。堅守を意識した昨季のスタイルをベースとしながら、素早い切り替えと前線の決定力を生かすサッカーで、勝機を窺う展開となりそうだ。

■ルヴァンカップ決勝以来の再戦…川崎Fはリベンジを誓う

両者は昨年のルヴァンカップ決勝でも対戦しているが、C大阪は支配率で劣りながらも、立ち上がりと終了間際の勝負どころでゴールを奪い、2-0と快勝を収めている。

「正直僕たちは優勝しましたけど、力の差をすごく感じた試合でした」

前述の会見で清武が語ったように、内容的には川崎Fが勝っていた。C大阪とすれば、今回の試合でも技術で上回る相手に対して同様の展開に持ち込みたいところだろう。

対する川崎Fはルヴァンカップ決勝でのリベンジをかけた戦いとなる。同じ会見に出席した谷口彰悟は「ルヴァンカップ決勝の悔しい想いはまだ忘れられていない。リベンジという意味でもきちんと戦って勝って、良い波に乗りたい」とC大阪との再戦に意気込んでいる。

ともに勝者としてこの大会に名乗りを上げてはいるものの、その胸には悔しさであり、力不足を憂う想いが抱かれている。その意味で、互いの意地とプライドがぶつかり合う、激しい戦いが期待できる。シーズン最初の一戦ながら、いきなりハイテンションのバトルが繰り広げられそうだ。

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またこの大会には試合以外でも楽しめるイベントが満載だ。そのひとつが“FUJI XEROX グルメパーク"。全国各地のスタジアムグルメが集結し、普段はなかなか食べられない各クラブオリジナルのグルメを堪能することができる。また今回は、Jリーグもキッチンカーを出店し、Jリーグスープ、牛カルビJリーグ串、Jリーグキングパンの3商品が限定販売することも決定している。

またハーフタイムには、恒例の「Jリーグマスコット総選挙」の結果発表も実施される。昨年はサンフレッチェ広島の「サンチェ」が栄えあるセンターの座を獲得したが、今年はどのマスコットが頂点に立つのか。

川崎F、C大阪のファン・サポーター以外にも見どころ満載のFUJI XEROX SUPER CUP。新たなシーズンを占ううえでも重要な戦いは、2月10日の13時35分に埼玉スタジアム2002でキックオフされる。

文=原山裕平

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